観福寺 (香取市牧野)

観福寺は、千葉県香取市牧野にある真言宗豊山派の寺院で、妙光山と号します。

歴史

寺伝によれば、寛平2年（890年）に尊海僧正によって開基されたと伝えられています。本尊は、平将門の守護仏とされた聖観世音菩薩です。千葉氏の祈願所として歴代武将からの厚い信仰を受け、中世以降は佐原の伊能家一族の帰依を受けるようになりました。江戸時代には、53ヶ寺もの末寺を抱える中本山として、厄除大師信仰の中心となり、庶民からの信仰を一身に集めました。

境内

観福寺の境内には、歴史的、文化的に価値のある建造物が点在しています。

本堂: 文化8年（1811年）に鐘眞和尚によって再建されました。
大師堂: 弘法大師像が安置されており、川崎大師、西新井大師と並ぶ日本厄除三大師の一つと称されています。文政12年（1829年）に秀珍和尚によって建立されました。
観音堂: 本尊の聖観世音菩薩像が安置されています。元禄年間に春海和尚によって建立されました。
不動堂: 身丈5尺、総高8尺の不動明王像が安置されています。文化15年（1818年）に快恵和尚によって再建されました。
鐘楼
毘沙門堂: 平成7年（1995年）に量賢和尚によって建立されました。

参道から境内にかけては、春には枝垂れ桜、初夏には新緑、秋には紅葉と、四季折々の美しい風景を楽しむことができます。また、日本地図を測量によって完成させた伊能忠敬の墓（髪と爪を納めたもの）をはじめ、国文学者の伊能頴則、楫取魚彦などの墓があります。さらに、古い下総板碑など、歴史的に貴重な資料が数多く残されています。

文化財

観福寺には、国の重要文化財に指定されているものが複数あります。

銅造懸仏（かけぼとけ）4点: 元々は香取神宮の本地仏として安置されていたものです。
釈迦如来坐像: 弘安5年（1282年）の銘があります。
十一面観音坐像: 弘安5年（1282年）の銘があります。
地蔵菩薩坐像: 延慶2年（1309年）の銘があります。
薬師如来坐像

行事・護摩祈祷

観福寺では、様々な行事や護摩祈祷が行われています。

護摩祈祷の受付は、1時間前までです（受付時間9:00～16:30）。電話でのお問い合わせは8:40～17:00までとなっています。

毎月21日: 月大師（護摩：7時、11時）※2月～5月の第2日曜日は14時
1月: 初護摩（1日：0時、1時半、10時、13時、15時、2日～7日：10時、13時、15時、第二日曜日：11時、14時、成人の日：11時、14時）
1月21日: 初大師（護摩：7時、11時、14時）
2月3日: 節分（護摩：14時半）、星祭
4月6日～13日: 札打
12月21日: 納め大師、柴燈護摩（古札お焚き上げ。古札は12月20日までに納める）
12月31日: 除夜の鐘（23時～、受付10時から）

交通アクセス

鉄道: JR成田線 佐原駅下車、徒歩約25分
路線バス: 観福寺停留所下車
JRバス関東 多古行き
千葉交通 山倉行き
高速バス: 関東鉄道 あそう号 八坂神社停留所下車、徒歩15分

関連項目

関東三大一覧

外部リンク

* 観福寺：香取の魅力が見つかる12の物語

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