角田勝次

角田 勝次（つのだ かつじ）氏は、昭和時代に日本のバスケットボール界で顕著な足跡を残した人物です。1943年9月28日に生まれ、2011年2月14日にその生涯を閉じました。

生い立ちと学歴

群馬県吾妻郡東吾妻町（当時は吾妻町）の出身です。群馬県立高崎工業高等学校を経て、名門として知られる明治大学へと進学し、本格的にバスケットボールの道を歩みました。

選手としての輝かしいキャリア

明治大学在学中からその才能は抜きん出ており、チームの主軸として活躍しました。特に、全日本学生選手権での優勝は、彼の選手としての能力とリーダーシップを示す輝かしい実績の一つです。当時としては恵まれた約2メートルという長身を最大限に活かし、コート上で圧倒的な存在感を発揮しました。その長身ぶりを示す逸話として、座ったままでも電車の網棚に置かれた荷物を容易に取り出せたという話が残されています。この体格は、バスケットボール選手として大きなアドバンテージとなりました。

大学卒業後も、角田氏は1960年代の日本バスケットボール界を代表するトッププレイヤーとして、その名を広く知られました。当時の国内リーグや様々な大会で、中心選手としてチームを牽引し、多くのファンを魅了しました。

国際舞台での活躍

角田氏のキャリアにおける特筆すべき点は、1964年に自国で開催された東京オリンピックにバスケットボール日本代表として出場したことです。オリンピックという世界の舞台で、日本代表の一員として強豪国と渡り合い、チームの10位入賞に貢献しました。これは、当時の日本バスケットボール界における彼の地位の高さと、国際レベルでも通用する実力の証と言えます。

引退後の貢献

現役生活を終えた後も、角田氏はバスケットボールへの情熱を失うことなく、後進の育成に力を注ぎました。特に、母校である明治大学の女子バスケットボール部のコーチとして指導にあたり、自身の経験と知識を若い世代に伝えました。長年にわたり培った高度な技術や戦術眼を次世代の選手たちに惜しみなく提供し、多くの才能を育て上げることに貢献しました。その指導者としての功績もまた、選手時代に劣らず日本のバスケットボール界にとって重要なものでした。

角田勝次氏は、選手として日本のトップレベルで活躍し、オリンピックにも出場。さらに引退後は指導者として後進育成に尽力するなど、多方面から日本のバスケットボールの発展に寄与した偉大な人物です。

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