角田正紀

角田 正紀の経歴と業績

角田正紀（つのだ まさのり、1949年12月9日生まれ）は、日本の著名な裁判官及び検察官です。彼のキャリアは法務省の刑事局付検事や、司法研修所の教官、さらには東京高等裁判所の部総括判事など、多岐にわたります。彼は瑞宝重光章を受賞している非常に優れた法律の専門家です。

学歴と早期のキャリア

角田氏は、一橋大学法学部を卒業後、第31期司法修習生として司法修習を修了しました。法曹界に進んだ彼は、名古屋地方裁判所で判事補としてキャリアをスタートさせ、多くの地方裁判所での判事補としての役割をこなしました。その後、東京地方検察庁で検事を務め、法務省刑事局に付属して業務を行なうなど、早くから様々な経験を積んできました。

豊富な経歴における要職

角田氏は、新潟地方裁判所の長岡支部判事補や京都地方裁判所判事を経て、司法研修所での教官として後進の指導にあたりました。また、法務省司法試験考査委員としても活動し、法曹界の発展に尽力してきました。

2011年には新潟地方裁判所長に就任し、2012年には再び東京高等裁判所部総括判事に任命されました。さらに、2013年からは法務省法制審議会の特別部会委員も務め、司法制度の改革に意見を提言する場にも参加しています。2014年に定年退官後は、日本大学大学院法務研究科の教授として教育活動を続けています。

司法への影響と貢献

角田氏は、2017年の衆議院法務委員会に参考人として出席し、司法修習生への修習給付金制度創設に関する裁判所法の改正案について賛同意見を表明しています。検察審査会や個人情報保護審査委員会でも委員長を務め、法律の透明性や公正さを維持するための活動に取り組んでいます。

重要な裁判の担当

彼が担当した重要な事件には、JT女性社員逆恨み殺人事件、平野母子殺害事件、クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件があります。特にJT女性社員逆恨み殺人事件では、陪席裁判官として死刑判決を言い渡し、最終的に死刑が確定するなど、司法における重大な判断を下しました。

平野母子殺害事件では、DNA型鑑定をもとに無期懲役判決を言い渡したものの、その後の控訴審では死刑が言い渡され、最高裁で破棄差し戻しという複雑な経過を辿った事件でもあります。また、クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件では即日結審によって無罪判決が確定するなど、彼の判断は常に注目されてきました。

著作活動

角田氏は、法学に関する著作も手がけており、『裁判員制度の下における大型否認事件の審理の在り方』（共著）や『少年事件重要判決50選』（共著）を出版しています。これらの著作は、彼の豊富な経験と知識に基づいた貴重な情報源と見なされています。

最後に

彼の功績は法曹界に留まらず、司法制度の発展や公正な法執行を目指した活動にまで広がっています。角田正紀氏のような法律の専門家が存在することで、日本の司法制度はより強固なものとなることでしょう。

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