解明

解明（かいめい）について

解明（生没年不詳）は、百済の将軍であり、有力貴族である解氏の出身です。解氏は百済の「大姓八族」の一つであり、その出自は夫余族に遡ります。解明の官位は「扞率」でした。

武寧王による反乱鎮圧の命

501年、東城王の時代に、苩加という人物が加林城への赴任を拒否し、最終的に反乱を起こしました。同年12月に即位した武寧王は、解明に苩加の討伐を命じました。解明はこれを見事に成し遂げ、苩加は降伏したものの、斬首刑に処され、その遺体は白江に捨てられました。

解氏の出自と百済の国政

解氏は、百済の建国初期から中央政界で大きな影響力を持っていました。彼らの出自は夫余族であり、百済の建国者である温祚とは異なる勢力に属していました。解氏の国政参加は、百済の国政に様々な勢力が関与していく過程を示すものと言えます。

百済の建国と移民集団

百済の建国者として知られる沸流や温祚は、それぞれ「十済」と「弥鄒忽」を建国したと記録されています。彼らは個人的な政治勢力というよりも、一定の集団を形成していたと考えられます。沸流や温祚は、卒本夫余から移住し、小国を建国したとされており、十人の家臣や大勢の人々を従えていたという記録もあります。

しかし、「十済」の建国地である漢江流域には、沸流や温祚の集団以外にも北方からの移民集団が存在していました。このことは、『三国史記』の温祚王の記述からも窺えます。解婁という人物が「右輔」として記録されており、彼は本来夫余人であったとされています。この記録から、「十済」の北側に夫余からの移住者が定着していたことが分かります。このような移民勢力が「十済」に統合されることで、百済はさらに成長を遂げました。

まとめ

解明は、武寧王の時代に反乱を鎮圧した将軍であり、百済の勢力拡大に貢献しました。解氏という有力貴族の出身であり、彼らの存在は百済の国政において重要な役割を果たしました。また、百済の建国は、複数の移民集団の統合によって成し遂げられたものであり、その過程で様々な勢力が関与していたことが分かります。

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