話しかけたかった

南野陽子のシングル「話しかけたかった」

「話しかけたかった」は、南野陽子の7枚目となるシングルで、1987年4月1日にCBS・ソニーから発売されました。この楽曲は、南野にとって大切な意味を持つ曲であり、彼女のキャリアの中でも重要な位置を占めています。

背景と制作経緯

「話しかけたかった」は、全編がメジャー調で構成されている初めてのシングルとなり、これにより南野は新たな音楽スタイルを開拓しました。この曲は、後にリリースされるアルバム『BLOOM』に収録される予定でしたが、当初は別曲がシングルとして強く推奨されていました。CBS・ソニーのスタッフは、南野が主演していたドラマ『スケバン刑事II』に関連して、マイナー調の「花束を壊して」をシングルにしたいと考えていたのです。また、ディレクターは「リバイバル・シネマに気を付けて」という楽曲を推していました。

しかし、南野自身はこの作品を歌うことで、笑顔を持ってふわっとした雰囲気を表現したいと考えていました。そのため、レコード会社の上層部に直接交渉し、曲のシングル化を実現させたのです。このような情熱が、彼女のキャリアにおいて大きな影響を与えました。

ヒットとその影響

「話しかけたかった」は、前作「楽園のDoor」に引き続き、オリコンチャートで1位を獲得しました。特にTBS系の音楽番組『ザ・ベストテン』では、この曲が彼女にとって初の1位となり、さらに2週連続で1位を記録しました。この番組の放送中には、南野の高校時代の友人が駆け付けてお祝いし、また、彼女の両親からの手紙が届くという感動的な瞬間があり、南野は涙を浮かべる姿が見られました。

収録曲と編曲

シングルに収録された楽曲は、以下の通りです。

• - 話しかけたかった

- 作詞: 戸沢暢美
- 作曲: 岸正之

• - エイプリル・フール

- 作詞: 田口俊
- 作曲: 木戸泰弘

どちらの曲も編曲は萩田光雄が手掛けており、彼の独自のセンスが光っています。

カバーアーティストとその他の使用例

この曲は多くのアーティストによってカバーされています。たとえば、堀ちえみは2005年にリリースしたカバーアルバム『80's IDOL SONGS COLLECTION』に収録しました。また、千葉紗子、二階堂和美、星野みちるもそれぞれの作品でこの楽曲を取り上げています。

さらに、「話しかけたかった」は、ビック東海開発やセガ販売のアーケードゲーム「UFO戦士ようこちゃん」のBGMとしても使用されており、ゲームのSTAGE1ではアレンジされたメロディが流れます。

まとめ

南野陽子の「話しかけたかった」は、音楽シーンにおいて大きな足跡を残した名曲であり、今もなお多くの人々に親しまれています。彼女の情熱とこだわりが詰まったこの曲は、時を超えて愛され続けることでしょう。

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