認定心理士

認定心理士について

認定心理士は、公益社団法人日本心理学会が認定する民間資格で、心理学の基礎に関する知識と技術を有していることを誓約するものです。この資格を持つことで、認定心理士としての活動ができるようになりますが、心理学を専攻したことの証明であり、専門的な職能資格とは異なります。

概要

認定心理士は、心理学に関する最小限の基礎知識と技能を持つ人が、日本心理学会によって認定される資格です。この資格を取得するためには、特定の試験を受ける必要はなく、日本心理学会が提供した単位を履修した後に申請することで認定を受けます。この申請では、心理学系の学部や学科を卒業した履歴が求められます。

今日では、心理学に関わる学部・学科の名称が多様化していく中で、心理学を専攻しない学部を卒業した方でも、必要な単位を取得さえすれば、認定心理士を得ることが可能です。たとえば、放送大学のような教育機関を通じて心理学に関する科目を履修することで資格を取得できます。

意義

この資格は心理学を学んだことの証明であり、専門的な資格との明確な違いがあります。例えば、臨床心理士や学校心理士などは、大学院課程を修了しないと取得できない資格です。一方で、認定心理士は心理学の基礎知識を持っていることを示すものに過ぎません。とはいえ、一部の心理系大学院では、受験資格として認定心理士の取得が望ましいとされることもあります。

将来的には、認定心理士のカリキュラムと公認心理師のカリキュラムが非常に似ていることから、認定心理士を取得した者が公認心理師の受験資格を得る可能性が検討されています。

取得方法

認定心理士の資格を申請するには、試験を受ける必要はありません。必要な単位要件が満たされる場合、日本心理学会の認定委員会から提供される申請書類に必要事項を記入し、提出することで認定審査が行われます。認定が決定されると、結果通知が送られます。なお、認定に関する審査は有料であり、具体的な費用が設定されています。

認定要件

認定心理士の資格を得るためには、以下の条件を満たさなければなりません。

• - 日本国に16歳以降2年以上滞在した経験があること。
• - 定められた大学や大学院で心理学に関連する学問を履修し、必要単位を取得したこと。

さらに、心理学に関する科目の履修が義務付けられています。卒業した学部の実情に応じて必要単位を取得し、認定心理士の資格を申請することができます。基礎科目においては、心理学概論など、必要な科目が指定されています。

ただし、科目は単位数の総計が36単位を超えなければならず、具体的な条件が定められています。また、卒業論文を一定数の単位として認める場合もあり、単位の取扱いは大学によって異なる点にも注意が必要です。

まとめ

認定心理士は、心理学の基礎を学んだ証明となる資格です。専門的な職能資格には及びませんが、大学院の受験要件として重視されることもあるため、心理学における基礎的な知識を持ちたい方には有益な資格と言えるでしょう。

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