諸島県

諸島県について

諸島県（Νησιά / Nisiá）は、ギリシャ共和国アッティカ地方を構成する行政区の一つです。この県は、もともとピレウス県の一部でしたが、ピレウス近郊以外の地域が分離独立する形で誕生しました。県域は、サロニコス湾に浮かぶサロニカ諸島から、ペロポニソス半島の一部、そして半島東岸・南岸に点在する島々まで、非常に広範囲にわたります。

地理的特徴

県域は、北はピレウスに近いサラミナ島（サラミス島）から、南はペロポニソス半島南方のアンディキティラ島まで広がっており、その範囲の広さが特徴です。この地理的な広がりは、諸島県が多様な自然環境と文化的背景を持つ地域であることを示しています。

主要な都市・集落

諸島県には、以下のような主要な都市や集落があります（人口は2001年国勢調査時点）。

サラミナ（Σαλαμίνα）：25,730人。サラミナ島の中心都市であり、県内最大の都市です。
エギナ（Αίγινα）：7,410人。エギナ島に位置し、観光地としても知られています。
アンベラキア（Αμπελάκια）：4,537人。エギナ市に属しています。
ポロス（Πόρος）：4,102人。ポロス島に位置する港町です。
スペツェス（Σπέτσες）：3,846人。スペツェス島に位置し、美しい景観が魅力です。
エアンディオ（Αιάντειο）：3,652人。サラミナ市に属しています。

これらの都市・集落は、それぞれの島や地域で独自の文化や歴史を育んできました。

行政区画

諸島県は、以下の自治体（ディモス、市）から構成されています。

旧自治体（ディモティキ・エノティタ）

現在の諸島県の地域は、かつてピレウス県に属していました。2011年1月施行のカリクラティス改革により、ピレウス近郊部を除く離島部が分割され、諸島県として独立しました。旧自治体は新自治体（ディモス）を構成する行政区（ディモティキ・エノティタ）となっています。

以下は、かつてのピレウス県時代の自治体と、現在の諸島県における対応関係を示したものです。



これらの旧自治体は、現在では新自治体を構成する一部となり、諸島県全体の行政システムを支えています。

結論

諸島県は、その地理的な多様性と歴史的な背景から、ギリシャの中でも特異な地域の一つです。サロニコス湾の美しい島々、古代の遺跡、そして豊かな自然が、訪れる人々を魅了しています。これらの要素が組み合わさることで、諸島県は独特の文化と魅力を形成し、ギリシャの歴史と文化を語る上で欠かせない地域となっています。

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