警察庁広域重要指定121号事件

警察庁広域重要指定121号事件

1993年に発生した警察庁広域重要指定121号事件は、金融業者ら3名が殺害された強盗殺人事件です。この事件は、犯行グループの構成から「日本・外国人集団連続強盗殺人事件」とも呼ばれています。犯行グループは、日本人とマレーシア人らによって構成されており、計画的かつ残忍な犯行を繰り返しました。

事件の概要

1994年に入り、犯人グループは逮捕され、事件の全容が明らかになりました。同年4月18日、この事件は警察庁広域重要指定事件に指定されました。一連の犯行は1993年10月から1[[2月]]にかけて行われ、静岡県、滋賀県、東京都、群馬県を舞台に、金融業者ら3名を殺害し、その他にも負傷者を出すなどして、金品を強奪しました。

犯行グループの構成は以下の通りです。

日本人グループ:
A（犯行時33歳）：主犯格。少年刑務所で知り合った2人と強盗団を結成。
外国人グループ:
W（犯行時25歳）：中国系マレーシア国籍。1989年2月頃に来日。殺人実行犯。

事件の具体的な流れは以下の通りです。

1. 1993年10月8日: 静岡県内のパチンコ店から1050万円を強奪。
2. 1993年10月27日: 滋賀県八日市市（現：東近江市）の金融業者の自宅を7人組で襲撃。殺害したうえで1400万円や貴金属などを強奪。
3. 1993年1[[2月]]10日: AとWが東京都足立区の金融業者に押し入る。従業員を負傷させたのみで未遂に終わる。
4. 1993年1[[2月]]12日: AとWが群馬県高崎市のゲーム喫茶経営者を射殺し、9万円などを強奪。
5. 1993年1[[2月]]20日: AとWが東京都足立区の不動産賃貸業者を殺害し、120万円などを強奪。

この一連の犯行により、3名が殺害されました。

裁判

強盗団は全員逮捕されましたが、一連の犯行において、主犯格であるAと殺害に直接関与したWの2人については死刑が確定しています。2人の裁判は分離して審議されました。

Aの裁判: 2005年9月16日に最高裁で上告が棄却され、死刑が確定。
Wの裁判: 2004年4月19日に最高裁で上告が棄却され、死刑が確定。

Wは、来日外国人死刑囚としては3人目となります。2021年現在、2名とも東京拘置所に収監されています。

参考文献

佐久間哲 『死刑に処す - 現代死刑囚ファイル - 』、自由国民社、2005年

関連項目

日本における[[死刑]]囚の一覧 (2000年代)
* 日本における収監中の死刑囚の一覧

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