護国軍 (韓国陸軍)

護国軍の概要

護国軍（ごこくぐん）は、1948年11月から1949年8月までのわずかな期間存在した、大韓民国陸軍の予備軍であります。その役割は、正規軍を支援し、国防力を強化するために編成されました。

設立と組織

護国軍の創設は、国軍組織法第12条に基づき、1948年11月20日に陸軍本部内で護国軍務室として始まりました。初代室長には申應均が就任し、護国軍の編成や教育訓練を行うために、現役歩兵連隊が指定されていました。その後、1948年12月29日に護国軍務室は護国局に改編されました。この時期に陸軍の戦力を強化するために、戦闘部隊と特殊部隊に分け、必要に応じて正規軍に統合できるような体制が整えられました。

兵士たちは予備役という立場でそれぞれの職業に従事しながら、必要に応じて召集され訓練を受けました。護国軍は初めは第1から第13連隊の合計10個連隊で構成されていましたが、1949年1月には4個旅団に拡充され、約4万人の兵力を誇るまでになりました。

直轄部隊への昇格

1949年4月1日、護国局は陸軍総参謀長直轄の護国軍司令部へと改編され、このタイミングで護国軍は独立した予備軍としての地位を与えられました。この際、さまざまな問題が浮き彫りになり、特に軍事訓練の質や装備の不足が顕在化しました。米軍事顧問団の視察によって、多くの部隊が訓練用の木銃しか持たず、場合によっては軍服すら支給されていないという厳しい実態が報告されました。

解体の過程

1949年8月、護国軍は予算や装備の不足から、正常に運用できない状況に陥り、解体されることが決定されました。その際、護国軍の人員と装備は陸軍本部の予備局に統合されました。

幹部の補充と訓練

護国軍の編成は募兵制度に基づいて行われ、1948年12月から幹部の募集が始まりました。対象者は21歳から60歳までの将校としての資格が必要で、下士官は20歳から35歳、兵士は17歳から28歳の範囲が定められました。将校と下士官は特定の条件をクリアした者に限定され、志願者には地域の推薦書などの書類提出が求められました。1949年2月24日には梨泰院に護国軍幹部訓練所が設立され、4月に護国軍幹部学校、7月には護国軍士官学校に改称されました。学びの場では、基本的な軍事知識と実技についての教育が行われ、最終的には1082人の学生が卒業し、そのうち640人が現役の将校として編入される結果を迎えました。

組織の構成

護国軍の組織は、司令部の下に複数の旅団が設置されました。初代司令官には宋虎聲が就任し、教育、情報、人事などの各部署が設けられました。

主要な旅団には第101旅団、第102旅団、第103旅団、そして第105旅団があり、それぞれ異なる地域に配属されていました。こうした構成により、護国軍は短期間ながら日本統治下からの脱却を目指す国軍において重要な役割を担っていました。これらの組織と編成の変化は、韓国の戦後の国防政策形成に影響を与えています。

まとめ

護国軍は短命ながらも、国軍の基盤とその後の構成要素に大きく寄与した部隊であり、韓国の軍事歴史の中で重要な位置を占めています。

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