讃岐街道

讃岐街道の概要

讃岐街道（さぬきかいどう）は、讃岐国、現在の香川県へ通じる道路の総称で、そのルートは地域の歴史と文化に深く関わっています。この道は愛媛県松山市から香川県丸亀市にかけて延びていますが、現在では主に国道11号の西側部分に相当します。

歴史的背景

讃岐街道は、表向きの交通路としてだけでなく、宗教的な意味合いを持つ重要な街道でもありました。特に江戸時代に金毘羅大社への参拝が盛況になった際には、伊予国（現在の愛媛県）からの多くの巡礼者がこの街道を利用しました。そのため、この道は「金毘羅街道」としても知られています。

起点は松山城の北西部に位置する札之辻で、ここには松山藩道路元標が設置されています。札之辻から小松（現在の西条市）までの間は中山川沿いの峠道に分かれ、「中山越え」または「桜三里」と称される区間です。この道は古くから多くの人々に利用されており、道沿いには金刀比羅宮までの道標が数多く残っています。

他の街道との関係

また、讃岐街道は徳島藩時代に整備された阿波五街道の一つでもあります。この街道は、徳島城の鷲の門からスタートし、佐古、蔵本などの地域を経由した後、藍住町の徳命の渡しを通って吉野川を渡ります。

大寺（現在の板野郡板野町）を出発し、大坂峠を越えることで香川県側に入り、最終的には馬宿（東かがわ市引田）まで至ります。この大坂峠では、撫養街道（川北街道）と合流する地点もあり、当時の交通の要所となっていました。藩政時代には、出入国を管理するために大坂口御番所が存在し、通行する人々を取り締まっていました。

現代の状況

近代になると、国道11号が海岸沿いのルートを優先するようになったため、讃岐街道経由の交通量は大幅に減少しました。その結果、街道としての役割は縮小し、今日では徳島県道と香川県道1号徳島引田線と部分的に重なっています。かつての栄華を誇った讃岐街道は、その歴史的な価値にもかかわらず、今のところ比較的静かな道として存在しています。

参考文献

• - 四国の建設のあゆみ

讃岐街道は単なる交通路であるだけではなく、地域の歴史や文化を体現した重要な存在です。これからもその価値を見直し、保存していくことが必要でしょう。

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