谷修一

谷 修一（たに しゅういち）氏は、1939年3月20日に生まれ、日本の厚生技官、医師として、長年にわたり国の医療・福祉行政の推進に深く関わりました。

経歴

1963年に千葉大学医学部を卒業し、医師としての道を歩み始めました。翌1964年には千葉県市原保健所に勤務し、地域における公衆衛生の実務に携わりました。

1969年、厚生省に入省。公衆衛生局防疫課を皮切りに、行政官としてのキャリアをスタートさせます。その後、環境庁企画調整局公害保健課において保健専門官を務めるなど、環境問題と健康の関連分野にも従事しました。

厚生省に戻ってからは、大臣官房企画室計画官を経て、地方自治体である山口県に赴任し、衛生部長として地域の保健医療行政を指揮しました。本省に戻ってからも、児童家庭局母子衛生課長、公衆衛生局老健課長、健康政策局指導課長、保険局医療課長など、子ども、高齢者、医療保険制度といった幅広い分野の要職を歴任しました。

特に1992年10月には厚生省保健医療局長に就任。この時期は、医療提供体制や医療技術に関する政策の企画・立案において、中心的な役割を果たしました。続いて1995年1月には厚生省健康政策局長に就任し、国民の健康づくりや疾病予防に関する施策の推進を担いました。厚生省の要として、日本の医療・福祉行政の重要な局面に関与した期間と言えます。

1998年に厚生省を退官後、全国社会保険協会連合会の副理事長に就任し、社会保険制度の運営に貢献しました。さらに2001年からは国際医療福祉大学の学長として、教育・研究の振興に尽力。医療・福祉分野の人材育成に貢献し、2009年には名誉学長の称号を受けました。

公職退任後も、2017年にはJCRファーマ株式会社の監査役に就任するなど、様々な形でその経験を活かしています。また、大学コンソーシアムとちぎ副理事長、千葉ヘルス財団議員、成長科学協会理事、首都圏地域医療連携パス協会会長など、多岐にわたる団体の役員も務め、幅広い分野で社会貢献活動を行っています。

これらの長年の功績が認められ、2009年には瑞宝中綬章を受章しています。

医師として地域医療に携わった経験と、厚生省での行政官としての幅広い経験、そして大学での教育・研究分野での貢献を通じて、谷修一氏は日本の医療・福祉、そして保健衛生の発展に大きく貢献した人物です。

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