谷山高明

谷山 高明

谷山 高明（たにやま たかあき）は、1950年10月8日に高知県で生まれた元プロ野球選手です。主に投手として読売ジャイアンツと日本ハムファイターズで活躍しました。現役引退後も球団の裏方として長きにわたり貢献しています。

プロ入り前

地元の伊野商業高校では、同級生に後にプロ野球で名を馳せることになる井本隆投手といった才能あふれる選手がいました。高校卒業後、社会人野球の強豪である愛媛相互銀行に進み、野球の腕を磨きました。愛媛相互銀行在籍時には、主要大会である都市対抗野球大会に補強選手として出場するなど、実力を示し、プロ球団からも注目される存在となります。

読売ジャイアンツ時代

1971年のプロ野球ドラフト会議において、谷山投手は読売ジャイアンツから2位という高い評価を受けて指名され、入団しました。当時の巨人には珍しい、シュートを武器とするスリークォーターの投球スタイルが特徴でした。二軍での登板では、そのシュートを活かしたピッチングで好投を見せ、将来を嘱望されていました。特に、1972年11月20日に行われたイースタン・リーグの教育リーグ最終戦、ロッテオリオンズ戦では、救援としてマウンドに上がり、5回3分の1を投げて被安打4と安定した内容で抑え込みました。この時の投球は、二軍監督を務めていた中尾碩志氏からも高く評価され、「ウチには珍しいシュートで勝負する投手に成長するはずだ。もう少しコントロールさえ改善されれば、来年は一軍でも十分に通用するだろう」と太鼓判を押されるほどでした。しかし、一軍での登板機会はなかなか得られず、初登板を果たしたのは入団から数年が経過した1975年のことでした。1975年4月5日、後楽園球場で行われた大洋ホエールズとの開幕戦で、5回裏二死の状況から三番手としてリリーフ登板し、3分の1イニングを無失点に抑え、プロ初登板を飾りました。翌日の同カードでは、2回表に松原誠選手からプロ入り初の奪三振を記録しています。巨人では目立った成績を残すには至らず、1976年シーズンオフに自由契約となります。

日本ハムファイターズ時代と現役引退

巨人を自由契約となった谷山投手は、翌1977年から日本ハムファイターズに移籍しました。日本ハムでは、一時的に打撃投手を務めた期間もありましたが、再び選手契約を結び直し、プロ野球選手として一軍のマウンドに返り咲くという、類まれなキャリアを送りました。しかし、ここでもレギュラーシーズンで登板する機会は限られ、1979年シーズンをもって現役生活にピリオドを打ちました。

引退後

現役引退後も、谷山氏は長年にわたり日本ハム球団に留まり、チームを支え続けました。引退直後は再び打撃投手として若手選手の練習をサポートし、その後はスコアラーとして相手チームの分析など、グラウンド外からチームの勝利に貢献しました。選手として、また裏方として、プロ野球の世界で長きにわたり野球に携わった人物と言えます。

記録

初登板: 1975年4月5日、対大洋ホエールズ1回戦（後楽園球場）、5回表2死に3番手で救援登板、1/3回無失点
初奪三振: 1975年4月6日、対大洋ホエールズ3回戦（後楽園球場）、2回表に松原誠から

背番号

読売ジャイアンツ: 39（1972年 - 1974年）、13（1975年 - 1976年）
日本ハムファイターズ: 46（1977年 - 1979年）
打撃投手・スコアラー等: 69（1980年 - 1989年）、96（1990年 - 1998年）

関連項目

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