谷本雅之

谷本雅之（たにもと まさゆき）

谷本雅之は1959年生まれの経済学者で、東京大学で教授として教鞭をとっています。彼の専門分野は近代日本経済史であり、特に織物業を中心に、問屋制家内工業などの伝統的な産業の経済発展に精通しています。

略歴

谷本は1978年に札幌南高等学校を卒業後、1982年には東京大学経済学部を卒業しました。その後、1987年に東京大学大学院経済学研究科の博士課程を終了し、富山大学経済学部で助教授を務めました。1997年には東京大学の経済学研究科で助教授に就任し、その後1999年に博士論文「日本における在来的経済発展と織物業 市場経済と家族経済」を提出し、東京大学より経済学博士の称号を受けました。2005年には教授に昇進しました。

受賞歴

谷本はその学問的な業績により、数々の賞を受賞しています。1998年には『日本における在来的経済発展と織物業──市場形成と家族経済（名古屋大学出版会）』により、第41回日経経済図書文化賞と平成11年度中小企業研究奨励賞本賞を受賞しました。また、2024年度には『在来的発展と大都市──20世紀日本における中小経営の展開（名古屋大学出版会）』に対して中小企業研究奨励賞特賞を受賞することが決定しています。

著作

谷本の著書は多岐にわたります。単著としては、1998年に発表された『日本における在来的経済発展と織物業──市場形成と家族経済』や、2024年に刊行予定の『在来的発展と大都市──20世紀日本における中小経営の展開』があります。また、共著として『日本経済史』（2016年、有斐閣）や、編著として『白木屋文書 諸問屋記録』（2001年、るぼわ書房）、さらに『日本近代国家の成立とジェンダー』（2003年、柏書房）などがあります。2006年には『The Role of Tradition in Japan's Industrialization』（Oxford University Press）を編纂し、2019年には『Public Goods Provision in the Early Modern Economy』（University of California Press）を共編著しました。さらに、ジャネット・ハンターの著作『日本の工業化と女性労働―戦前期の繊維産業』の監訳も手がけています。

経歴の概要

谷本雅之の経歴は、彼の専門分野である日本経済史と伝統的な産業への貢献を強調しています。彼の研究は、特に日本の織物業の発展や、家内工業の経済的意義に対する理解を深めており、学術界において高く評価されています。今後も、彼の研究が日本経済の理解にどのように寄与していくのかに注目が集まることでしょう。

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