谷正人

谷 正人（たに まさと）

谷正人は1971年生まれの日本の音楽学者であり、サントゥール奏者としては国内外での活動を行っています。現在、神戸大学で教授として従事し、民族音楽学やイランの伝統音楽についての研究を深めています。

略歴

谷氏は大阪に生まれました。音楽大学を卒業した1995年、彼は大阪音楽大学の音楽学部作曲学科を修了しました。在学中にイラン音楽に出会い、この経験が彼の研究の出発点となりました。大学卒業後、谷氏は1995年から1998年にかけてイラン国立芸術大学に留学し、サントゥール科を卒業しました。その後、イランに滞在し、さらなる研鑽を積みました。

帰国後、2001年に京都市立芸術大学の大学院修士課程を修了し、さらには大阪大学の大学院文学研究科に進学しました。ここで、音楽学を専攻し、「イラン伝統音楽の即興概念〜即興モデルと対峙する演奏者の精神と記憶のあり方」で文学博士号を取得しました。

その後、彼は2008年に神戸学院大学の講師に就任し、2013年に神戸大学の人間発達環境学研究科の准教授に昇進しました。2025年からは教授としての地位を継続し、エスノミュージコロジーや民族音楽演奏演習（サントゥール）に関する授業を行っています。

師匠

谷氏はサイード・サーベット、アルダヴァーン・カームカール、スィヤーバシュ・カームカールなどから直接教えを受け、彼らの音楽スタイルや技法を学びました。これらの経験が、彼の演奏技術や音楽理論に大きな影響を与えています。

受賞歴

彼の業績は高く評価されており、いくつかの賞を受賞しています。1998年には、テヘラン大学で行われた第1回イラン学生音楽コンクールでサントゥール独奏部門の奨励賞を受賞しました。さらに、2008年には（社）東洋音楽学会から第25回田邉尚雄賞を受賞し、著書『イラン音楽―声の文化と即興―』が高く評価されました。2011年には共著として『アラブの音文化』に対しても第28回田邉尚雄賞が授与されました。

著書

谷氏は多くの著作を残しており、2024年には『Traditional Iranian Music: Orality, Physicality and Improvisation』が発表される予定です。また、彼の著書『イラン音楽―声の文化と即興―』（青土社、2007年）は多くの読者に支持され、第25回田邉尚雄賞を受賞しました。他にも、2021年に発表された『イラン伝統音楽の即興演奏〜声・楽器・身体・旋法体系をめぐる相互作用』など、専門性の高い研究を行っています。

参考リンク

谷氏は各種のプラットフォームでも情報を発信しており、FacebookやYouTubeチャンネルを通じて彼の音楽や研究活動が紹介されています。

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