豊後伊予連絡道路

豊後伊予連絡道路（ぶんごいよれんらくどうろ）

豊後伊予連絡道路は、大分県大分市から愛媛県八幡浜市に至る地域高規格道路として計画されています。この道路は、豊予海峡を横断する重要なインフラとして、多くの期待が寄せられています。また、この区間は豊予海峡道路や豊予海峡ルートとも呼ばれ、幅広い交通網の一部として構想されています。

概要

最初にこの道路が地域高規格道路の候補として紹介されたのは1994年（平成6年）のことで、1998年（平成10年）には政府の21世紀の国土のグランドデザインにおいても織り込まれました。しかし、国や地方自治体の厳しい財政状況の影響で、実現には長い道のりがあるのが現状です。特に、大分県知事の広瀬勝貞氏は2003年（平成15年）に計画の見直しを示唆し、事実上の凍結状態にあることを明らかにしました。今現在、このプロジェクトにおいては、地震や風の観測のみが行われている状況です。

構想の種類

豊予海峡を横断する構想には、主に橋梁での建設と海底トンネルの二つのアプローチがあります。これらの技術的な可能性がどのように研究されているのか、以下で詳しく説明します。

橋梁の提案

大分県と愛媛県は1995年から、架橋の技術的可能性を探るための共同調査を行ってきました。1998年の「豊予海峡架橋調査報告書」では、架橋自体は技術的に可能という結果が出ました。具体的には、中央支間長3,000 m、主塔高376 mの4径間吊橋を中心に設計されており、総延長は約12.7 kmになります。この場合の総事業費は、高速道路2車線で約1兆2,830億円、4車線の場合は約1兆8,150億円と推定されています。しかし、鉄道と併用する橋の場合、長大なスパンが技術的に難しいとされており、制約がいくつか存在します。

海底トンネルの提案

海底トンネルについては、1974年から日本鉄道建設公団が調査を行ってきました。1988年の最終報告では、青函トンネルの技術を応用することで実現可能であるとの結論に達しました。最深部では-335 mに達するトンネルの設計は、難易度が高いものの、取り組む価値のある計画として評価されています。この場合の総事業費は、高速道路2車線で約6,900億円、4車線で約1兆590億円とされています。

脚注および関連情報

豊後伊予連絡道路は、国道197号や大洲・八幡浜自動車道、さらに四国新幹線など、地域の重要な交通網との接続が期待されています。関係機関や地域住民の理解と協力を得ながら、この大規模なプロジェクトの進展が注視される中で、地域経済の発展に寄与することが期待されています。

詳しい情報については、各地方自治体や交通政策関連の外部リンクを参照してください。このように、豊後伊予連絡道路は地域にとって非常に重要なプロジェクトであり、その実現を目指して多くの人々が関与しています。

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