豊橋鉄道ED400形電気機関車

豊橋鉄道ED400形電気機関車

豊橋鉄道ED400形電気機関車は、日本の豊橋鉄道渥美線で過去に運行されていた直流用の電気機関車です。この車両は1956年に東洋工機にて製造され、運転に際しては600Vの架線電圧で使用されていました。1両のみの存在となっており、401号車がその名称で知られています。

概要

ED400形は、全長11,850mm、全幅2,600mm、全高3,930mmという大型の電気機関車で、運転整備重量は40.0tに達します。この形式はB-B軸配置を採用しており、出力は452kWを誇ります。外観に関しては、同じ東洋工機で製造された他の電気機関車（三岐鉄道ED45形や相模鉄道ED10形）と類似しているものの、デッキ部の独特な形状や厚みのある台枠が目を引く特徴となっています。

1968年には改番が行われ、デキ400形として知られるようになりました。この際には、名鉄系の影響により、例外的にゴシック体で車番が表示されたことで、特異な存在感を示しています。1970年には前照灯がシールドビーム2灯に変更され、外観にも若干の変化が見られました。

運用履歴

ED400形は、主に貨物列車の牽引を担う重要な機関車として利用されていましたが、1984年2月に貨物営業の廃止に伴い、その役割も終焉を迎えます。同年3月29日には廃車となり、その後解体処分されてしまいました。

主要諸元

以下はED400形の主要スペックです：

• - 全長: 11,850mm
• - 全幅: 2,600mm
• - 全高: 3,930mm
• - 運転整備重量: 40.0t
• - 電気方式: 直流600V（架空電車線方式）
• - 軸配置: B-B
• - 台車形式: 板台枠式
• - 主電動機: MT40-B（113kW）×4基（600V）
• - 歯車比: 18:71＝1:3.95
• - 1時間定格出力: 452kW（600V定格）
• - 1時間定格引張力: 5,220kg
• - 動力伝達方式: 歯車1段減速、吊り掛け式
• - 制御方式: 抵抗制御、2段組合せ制御
• - 制御装置: 電動カム軸接触器式
• - ブレーキ方式: 空気ブレーキ、手ブレーキ

参考文献

この情報の詳細については、次の文献を参照しています。

• - 白井良和「私鉄車両めぐり(86) 豊橋鉄道渥美線」『鉄道車両めぐり特輯 第三輯』鉄道図書刊行会、1982年
• - 寺田裕一『私鉄機関車30年』JTBキャンブックス、2005年

ED400形電気機関車は、豊橋鉄道の歴史の中においても特有の地位を占めており、その存在は鉄道ファンにとっても貴重な思い出の一つと言えるでしょう。

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