豊船橋

豊船橋（とよふなばし）は、新潟県中魚沼郡津南町を流れる信濃川に架かる、新潟県道49号小千谷十日町津南線に属する橋長117メートルの橋梁です。この橋は、単なる交通手段としてだけでなく、地域の歴史や地質を物語る存在としても重要な役割を担っています。

概要

豊船橋は、鋼2径間連続桁橋という形式を採用しています。橋長は117メートル、幅員は5.5メートルです。この橋の特徴の一つとして、橋の周辺で、かつて海面下であった時代に堆積した地層を観察できる点が挙げられます。これは、地質学的な関心を持つ人々にとっても貴重な情報源となっています。

歴史

豊船橋の歴史は、東京電力ホールディングスの前身の一つである東京電燈によって、信濃川発電所の建設を目的として架けられたことに始まります。1937年（昭和12年）11月4日、同社と住民の折半出資により、鉄主塔と木造下路補剛トラス桁からなる吊橋が完成しました。しかし、その年の冬に記録的な豪雪に見舞われ、残念ながら落橋してしまいます。翌年には再架設されましたが、より強固な永久橋への架け替えが急務となりました。

その後、新潟県によって永久橋への架替工事が行われ、1968年（昭和43年）3月に現在の橋が竣工し、同年10月21日に開通しました。この架け替えにより、豊船橋は地域の交通を支える重要なインフラとして、その役割を果たすことになりました。

現在の豊船橋は、地域の住民にとって生活に欠かせない橋であると同時に、訪れる人々にとっては信濃川の美しい景観を望むことができる場所でもあります。また、橋の周辺で見られる地層は、地球の歴史を垣間見ることができる貴重な機会を提供しています。

外部リンク

新潟県 十日町地域振興局 地域整備部
空から見た信濃川・魚野川 - 北陸地方整備局 信濃川河川事務所
* 信濃川 豊船橋

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