魚野川

魚野川（うおのがわ）

魚野川は、新潟県魚沼地方を流れる一級河川であり、信濃川の重要な支流です。その全長は約66.7km、流域面積は1,519平方キロ[[メートル]]に及びます。源流は、新潟県と群馬県の県境に位置する谷川岳の西麓一帯にあり、そこから魚沼地方を南から北へと流れ、長岡市東川口付近で信濃川に合流します。

特徴

魚野川は、上流部の土樽駅付近でも比較的川幅が広く、豊富な水量と上質な水質を誇ります。この清らかな水は、魚沼地方の稲作や酒造などの産業を支えるだけでなく、地域住民の生活用水としても重要な役割を果たしています。また、その名の通り、アユやニジマスなどの川魚が多く生息しており、釣り人や漁師の姿もよく見られます。

名称の由来

魚野川の名前の由来には諸説あります。魚が多い川であることから「魚野川」となったという説、鮭が遡上する川であったため「イオノ川」と呼ばれたとする説、多くの沼があったことから「五百沼」が転じて「イオヌマ川」となったとする説、そして「魚沼を流れる川」が訛って「魚野川」となったとする説などがあります。かつては上田川、魚沼川、大野川などの別名で呼ばれることもありました。また、「魚沼」という地名は古くから存在し、「伊乎乃」や「伊保野」と訓じられていました。

主要な支川

魚野川には、多くの支川が流れ込んでいます。上流側から順に、以下の支川があります。

大源太川
登川
高棚川
三国川（さぐりがわ）
宇田沢川
水無川
佐梨川
破間川（あぶるまがわ）
黒又川
和田川
田河川
芋川

これらの支川も、魚野川の豊かな水量を支える重要な要素となっています。

歴史

魚野川は、古くから舟運に利用されてきました。1495年には上杉家が魚野川の舟運を許可した記録があり、江戸時代には三国街道を行く旅行者や魚沼の年貢米、特産品の輸送に船が活用されていました。六日町宿（現在の南魚沼市中心部）が遡上の上限とされ、下流から船を引き上げて上流に向かうには一週間以上を要しました。

しかし、明治時代に入り鉄道が敷設されると、舟運の役割は徐々に縮小し、大正時代には姿を消しました。その後、渡し舟は堀之内町（現在の魚沼市北部）などで戦後まで残りましたが、1950年には通学中の学生らを乗せた渡し舟が転覆し、死者を出す事故も発生しました。現在、魚沼市北部の堀之内地域には、渡し舟の歴史を記念する舟方公園が整備され、公園内には三波春夫の歌碑や宮柊二の歌碑が建立されています。

災害の歴史

魚野川流域は、かつては水害の常襲地帯でした。特に、現在の魚沼市一帯が狭窄部になっていることや、信濃川本流の洪水時に魚野川へ逆流する現象が見られたことが、水害を頻発させていました。1960年代から河川改修工事が始まり、1993年に完了し、治水対策が施されました。

河川施設

魚野川には、以下の河川施設があります。

広神ダム（和田川）
三国川ダム（三国川）
鎌倉沢川の砂防施設群（登録有形文化財）

主な橋梁

魚野川には、数多くの橋梁が架かっています。主な橋梁は以下の通りです。

川口橋（新潟県道71号小千谷川口大和線）
魚野川橋梁（飯山線）
魚野川橋（関越自動車道）
和南津橋（国道17号）
魚野川橋梁（上越新幹線）
第四魚野川橋梁（上越線）
宇賀地橋（新潟県道333号中山竜光堀之内線）
根小屋橋（新潟県道23号柏崎高浜堀之内線）
堀之内橋（国道17号）
魚野川橋梁（只見線）
小出橋（新潟県道47号小出停車場線）
新柳生橋（新潟県道532号虫野小出停車場線）
青島大橋（新潟県道232号浦佐小出線）
福山橋（新潟県道232号浦佐小出線）
八色大橋（国道17号）
栄橋（新潟県道232号浦佐小出線）
多聞橋（新潟県道265号下折立浦佐停車場線）
浦佐大橋（新潟県道28号塩沢大和線）
仮称・新浦佐大橋（国道17号浦佐バイパス・建設中）
大和橋（新潟県道266号一村尾大崎線）
八海橋（新潟県道234号桐沢麓五日町停車場線）
八海橋（関越自動車道）
城巻橋（新潟県道214号城内焼野線）
二日町橋（南魚沼市道二日町川窪線）
美佐島橋（南魚沼市道下渡船場線）
六日町大橋（新潟県道131号六日町停車場線）
坂戸橋（南魚沼市道坂戸上町線）
泉田橋（国道291号）
旭橋（国道291号）
前島橋（新潟県道132号塩沢停車場八竜新田線）
中之島橋（新潟県道235号沢口塩沢線）
中之島橋（関越自動車道）
坪池橋（新潟県道76号十日町当間塩沢線）
姥島橋（新潟県道28号塩沢大和線）
五十嵐橋（南魚沼市道関山姥島線）
湯沢橋（関越自動車道）
松沢橋（湯沢町道松沢1号線）
神弁橋（湯沢町道豹尾沢2号線）
立柄橋（湯沢町道東山線）
大野原橋（湯沢町道原新田小坂線）
神立橋（関越自動車道）
東橋（新潟県道268号越後湯沢停車場岩原線）
第三魚野川橋梁（上越線）
松川橋（新潟県道541号土樽越後中里停車場線）
第二魚野川橋梁（上越線）
松川橋（関越自動車道）
蓬橋（湯沢町道蓬線）
第一魚野川橋梁（上越線）
浅間平橋（湯沢町道吾策線）

これらの橋梁は、地域の交通網を支えるとともに、魚野川の美しい景観を形成する要素となっています。

支川（毛渡沢）

毛渡沢には、上越線毛渡沢橋梁があり、土木学会選奨土木遺産に認定されています。

ギャラリー

（画像ギャラリーは省略）

脚注・出典

（出典は省略）

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