賀来弓月

賀来弓月（かく ゆづき）は、1939年2月3日生まれの日本の外交官であり、評論家としても活動しています。

愛知県で生まれた賀来氏は、1960年に名古屋大学法学部在学中に外交官上級試験に合格しました。翌1961年に外務省に入省し、その後、オックスフォード大学修士課程へ留学し、国際関係論、国際法、EC法を専門的に学びました。

外務省入省後は、在英国日本国大使館、在ジュネーブ政府代表部、在ブラジル日本国大使館、在ニューヨーク日本国総領事館など、数々の海外勤務を経験しました。本省では、経済局国際経済第一課長を務めています。また、在デンマーク日本国大使館参事官、防衛庁防衛研究所、在イタリア日本国大使館公使などを歴任し、国際農業開発基金（IFAD）日本政府代表理事も務めました。

1990年代には、在ブラジル日本国大使館公使、在ウィニペグ総領事、在アメリカ合衆国日本国大使館公使を歴任。1992年から1994年には、東西センター（米議会設置シンクタンク）にて客員上席研究員兼所長特別顧問を務め、外交官としての経験を活かした研究活動を行いました。その後、在マドラス総領事、ボンベイ総領事も務め、多様な地域での外交活動に尽力しました。

著書も多数あり、国際政治経済に関する分析や、インドの現代史に関する研究、死別の悲しみに向き合うための心のケアに関するものなど、幅広いテーマで執筆活動を行っています。

主な著書として、以下のようなものがあります。

『地球化時代の国際政治経済 情報通信化革命と運輸革命の衝撃』(1995年、中公新書)
『インド現代史 独立五〇年を検証する』(1998年、中公新書)
『死別の悲しみを癒す本 愛する人を亡くした時、どう生きるか』(2000年、PHP研究所)
『内なるものと外なるものを 多文化時代の日本社会』(2001年、日本経済評論社)

これらの著書を通じて、賀来氏は国際情勢や社会問題に対する深い洞察を示し、読者に新たな視点を提供しています。外交官としての経験と学識を活かし、評論家としても積極的に情報発信を続けています。

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