賞金稼ぎ (映画)

映画『賞金稼ぎ』の概要

『賞金稼ぎ』は、1969年8月に公開された日本映画であり、若山富三郎が主演を務める時代劇です。この作品は『賞金稼ぎシリーズ』の第一作であり、当時の日本社会における権力闘争や陰謀を描いています。

あらすじ

物語は宝暦2年、オランダ船が江戸湾に現れるところから始まります。オランダは、日本に最新式の軍用銃を提供する代わりに無条件和親条約の締結を求めましたが、当時の将軍・家重に拒否されます。交渉を断念したオランダ船は、別の交渉相手として外様大名の薩摩藩に目をつけ、帰国するふりをして薩摩に向かいます。この動きに対抗すべく、幕府は薩摩藩江戸家老・伊集院右京を江戸城に招集し、薩摩藩の動静を探ることにしました。

伊集院は、薩摩藩の蜂起を防ぐために鹿児島へ急行。彼は藩の武士たちに対し、内乱を未然に防ぐことを誓います。一方、老中・牧野豊後守は、薩摩藩を潰すために暗躍し、証拠をつかむために隠密の陽炎を送り込みます。

事態を重く見た家重は、蘭法医であり優秀な賞金稼ぎでもある錣市兵衛に密かに助けを求めます。市兵衛は、豊富な経験とスキルを持つ人物で、家重にとって必要不可欠な存在です。彼は装備を整え、直ちに薩摩へと向かいます。

主要キャスト

• - 錣市兵衛 (家重腹心の影武者) - 若山富三郎
• - 陽炎 (公儀隠密) - 野川由美子
• - 曲垣藤九郎 (浪人) - 潮健児
• - 伊集院右京 (薩摩藩江戸家老) - 片岡千恵蔵
• - 牧野豊後守 (江戸幕府老中筆頭) - 三島雅夫

映画は、さまざまなキャラクターたちが織りなす人間模様や策略、そして戦いを軸に展開されます。特に、伊集院と市兵衛の関係性や、薩摩藩の内外の緊張関係が物語の肝を成しています。

スタッフ

この映画は、小沢茂弘が監督を務め、俊藤浩滋と松平乗道が企画を担当しました。脚本は高田宏治と伊上勝が手掛けており、音楽は八木正生が担当しています。撮影を山岸長樹、美術を矢田精治が行うなど、制作陣も豪華です。

同時上映

この作品と共に、『新網走番外地 流人岬の血斗』が同時上映され、観客に多様なエンターテイメントを提供しました。

『賞金稼ぎ』は、日本映画の中でも際立った作品であり、時代背景や豪華なキャストによって、今でも多くのファンに愛されています。

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