贄川宿

贄川宿:歴史と自然が息づく中山道宿場



贄川宿は、中山道六十九次のうち33番目の宿場として栄え、木曽路十一宿の最北端に位置します。現在の長野県塩尻市にあり、その歴史的な背景と魅力的な観光スポットで知られています。

贄川宿の歴史



贄川宿は、古くは「熱川」と記され、温泉地として知られていました。しかし、温泉が枯渇した後、現在の「贄川」という漢字が用いられるようになりました。宿場としての創設は天文年間まで遡り、木曽路最初の宿場として、北の入口に関所が設けられ、重要な役割を果たしました。この関所は、福島関所の補助的な機能を担い、往来する人々や物資を監視していました。

天保14年(1843年)の記録によれば、贄川宿には124軒の家があり、本陣1軒、脇本陣1軒、旅籠25軒が存在し、宿場内の人口は545人でした。これらの数字は、当時の宿場の規模と賑わいを物語っています。

贄川宿の見どころ



贄川宿には、歴史的な建造物や自然豊かなスポットが数多く存在します。

贄川関所・木曽考古館



復元された番所では、関所に関連する貴重な資料が展示されています。また、階下には考古館があり、縄文時代土器石器を見ることができます。ここでは、古代からこの地が人々の生活の場であったことを感じられます。

深澤家住宅



深澤家は、加納屋という屋号を持つ贄川屈指の商家でした。その住宅は、主屋、北蔵、南蔵の3棟と宅地が国の重要文化財に指定されています。主屋は嘉永7年(1854年)、北蔵は文政4年(1821年)、南蔵は文久2年(1862年)に建てられました。これらの建物は、江戸時代末期の宿場の町家の様子を今に伝える貴重な存在です。

贄川のトチノキ



樹齢600年以上と推定されるトチノキは、長野県の天然記念物に指定されています。その堂々とした姿は、長い年月を経てこの地を見守ってきた歴史の証人です。

道の駅木曽ならかわ



2階にある「木曽くらしの工芸館」では、長野オリンピックのメダル制作工程が展示されています。木曽の伝統工芸に触れることができる貴重な機会です。

木曽平沢の町並み



贄川宿から足を伸ばして、木曽平沢の町並みを散策するのもおすすめです。漆器店が軒を連ね、毎年6月には漆器祭りが開催され、多くの観光客で賑わいます。また、木曽漆器館では、漆器製作の工程や美しい作品を鑑賞できます。

贄川宿へのアクセス



贄川宿へのアクセスは、以下の通りです。

鉄道: JR東海中央本線贄川駅
バス: 塩尻市地域振興バス楢川線で贄川関所 - 贄川上町の各バス停

まとめ



贄川宿は、歴史的な建造物、豊かな自然、そして伝統工芸が織りなす魅力的な宿場町です。中山道を訪れる際には、ぜひ贄川宿に立ち寄り、その歴史と文化に触れてみてください。

隣の宿

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