本山宿

本山宿（もとやまじゅく）

本山宿は、中山道六十九次のうち32番目の宿場町として、現在の長野県塩尻市に位置しています。慶長19年（1614年）に中山道のルート変更に伴い、塩尻宿、洗馬宿と共に開設されました。それ以前は、下諏訪宿から小野峠、小野宿、牛首峠を経由して桜沢（塩尻市贄沢）へ抜け、贄川宿へと至るルートが初期の中山道として利用されていました。

特徴

天保14年（1843年）の『中山道宿村大概帳』によると、本山宿には117軒の家があり、本陣1軒、脇本陣1軒、旅籠34軒、そして592人の人々が暮らしていました。明治13年（1880年）には、明治天皇が巡幸の際に当地の行在所に宿泊され、その跡地には内大臣湯浅倉平が揮毫した「明治天皇行在所跡碑」が建てられています。

交通手段

鉄道：JR東海中央本線・日出塩駅より北へ
バス：塩尻市地域振興バス楢川線または宗賀線に乗車し、宿場内の本山下町～本山上町間の各バス停で下車
自動車：国道19号線

史跡・みどころ

道祖神：集落の境界や道端に祀られ、旅の安全や村の守り神として信仰されています。
本山そばの里：地元の住民が運営する食事処で、地元産のそば粉を使った手打ちそばや、山菜などの地のものを使った料理を味わえます。予約すればそば打ち体験も可能です。営業時間は11:00～16:00で、月曜日が定休日です。
川口屋：中山道沿いに残る歴史的な建物。
本山一里塚跡：江戸から61里、京へ71里の地点を示す塚の跡。
「是より南 木曽路」の碑：木曽路の入口を示す石碑。
馬頭観音：馬の守護仏として、道中の安全を祈願して祀られています。

そば切り発祥の地

本山宿は、そば切り発祥の地としても知られています。松尾芭蕉の門人である森川許六が『風俗文選』で本山宿のそば切りを紹介したことが、その由来とされています。現在、本山宿でそば切りを味わえるのは「本山そばの里」のみとなっています。

ゆかりの人々

森川許六：松尾芭蕉の門人で、本山宿をそば切り発祥の地として紹介しました。

隣の宿

洗馬宿
贄川宿

本山宿は、中山道の歴史と文化、そして美味しいそばを堪能できる魅力的な場所です。ぜひ一度訪れて、その魅力を体感してください。

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