赤い波止場

映画『赤い波止場』

『赤い波止場』（あかいはとば）は、1958年に日活によって制作された日本映画です。この作品は、舛田利雄が監督を務め、石原裕次郎が主演を担当しました。映画の撮影は神戸で行われ、特に神戸港周辺の美しい風景が印象的に映し出されています。舛田監督は、ジャン・ギャバン主演の映画『望郷』から着想を得て、この作品を制作しました。

あらすじ

映画の物語は、東京での凄惨な事件から始まります。富永二郎は、ヤクザの抗争の中で5人の命を奪い、神戸の松山組に身を寄せることになりました。よって神戸港で発生した麻薬取引のトラブルに巻き込まれ、レストランの店主、杉田が事故死に見せかけられる現場を目撃します。二郎はその後、杉田の妹である圭子に出会い、次第に彼女に惹かれていきます。

物語は転機を迎え、二郎の過去が彼を悩ませます。かつて所属していた東京藤田組の勝又が二郎を標的にし、彼の抹殺を目論みます。その結果、勝又は神戸に乗り込みますが、二郎は逆に勝又を殺害し、松山組の組長たちも射殺してしまいます。この一連の事件から、二郎は香港への逃亡を計画します。

しかし、彼の逃亡を阻止しようとする野呂刑事は、圭子を囮として二郎をおびき寄せる策略を立てます。二郎が囮の計画にはまると、圭子の無事を確認した後、彼女の幸せを祈り、警察に出頭する決断を下します。この選択によって彼は、彼女との関係を守りながらも、自らの運命に向き合うのです。

出演者

• - 富永二郎 - 石原裕次郎
• - 杉田圭子 - 北原三枝
• - ママ - 轟夕起子
• - 野呂刑事 - 大坂志郎
• - タア坊 - 岡田真澄
• - マミー - 中原早苗
• - 勝又 - 二谷英明
• - 白石 - 柳沢真一
• - 松山 - 二本柳寛
• - 美津子 - 清水マリ子
• - 田辺 - 山田禅二
• - 土田 - 土方弘
• - とっつぁん - 深見泰三
• - 長谷川刑事部長 - 天草四郎
• - 福州飯店の主人 - 井東柳晴
• - 杉田 - 宮崎準
• - 房子 - 新井麗子
• - 高木刑事 - 衣笠一夫
• - 安田刑事 - 小泉郁之助

制作スタッフ

• - 監督：舛田利雄
• - 企画：水の江滝子
• - 脚本：池田一朗、舛田利雄
• - 音楽：鏑木創
• - 撮影：姫田真佐久
• - 美術：木村威夫
• - 編集：辻井正則
• - 録音：宮永晋
• - 照明：岩木保夫
• - 助監督：山内亮一
• - 制作主任：笹井英男

主題歌

この映画の主題歌である「赤い波止場」は、中川洋一が作詞、鏑木創が作曲を担当し、石原裕次郎が歌っています。

ロケ地

多くのシーンは、六甲ドライブウェイや海員ホテル前、三宮駅など、神戸のさまざまなスポットで撮影されました。

倂映作品

この作品は、井田探監督による『東京は恋人』と同時上映されました。

『赤い波止場』はその魅力的なストーリーと緊迫感溢れる展開で、多くの観客の心に残る作品となっています。

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