赤い疑惑

ドラマ『赤い疑惑』の概要

『赤い疑惑』は、1975年10月から1976年4月にかけてTBS系列で放送されたテレビドラマで、赤いシリーズの第2弾です。本作は、宇津井健、山口百恵、三浦友和といった豪華なキャストが揃い、視聴率は関東地区で平均23.4%、最高30.9%を記録しました。また、特筆すべきは、山口百恵と三浦友和が本作で初めて共演した点です。

ストーリー

物語は、大島茂という大学助教授を中心に展開されます。彼は、妻・敏江と17歳の娘・幸子と共に生活しています。しかし、彼にはフランスで舞台演出家として活躍する妹・理恵がいることが、物語の鍵となります。実は、幸子は理恵の実の娘であり、大島家の本当の娘ではありません。

ある日、理恵が日本に帰国する日、幸子が父を空港に連れて行くため大学に訪れますが、そこで不幸にして爆発事故に巻き込まれ、放射線に被曝してしまいます。幸子は救助されるものの、白血病を発症し、つらい闘病生活を送ることになります。幸子の父・茂は、できる限り理恵と幸子を会わせないようにしていましたが、命の尽きるまでには幸子の夢だったパリを訪れようと決心します。

パリ滞在中、幸子は父と母の秘密を知り、特に相良光夫という医学生との関係が深まる中で、新たな真実に直面します。実は、光夫との間にも隠された歴史があったのです。

キャスト

• - 大島茂：宇津井健
• - 大島理恵：岸恵子（特別出演）
• - 大島幸子：山口百恵
• - 相良光夫：三浦友和
• - 相良多加子：原知佐子
• - 村田一：中島久之
• - その他、多数のキャストが脇を固めます。

スタッフと主題歌

本作の脚本は石松愛弘や安本莞二などが担い、国原俊明が複数の話で監督を務めました。また、音楽を菊池俊輔が担当し、主題歌には山口百恵が歌う「ありがとう あなた」が起用されました。

海外ロケと視覚的要素

『赤い疑惑』は、宇津井健と山口百恵、岸恵子による初の海外ロケをパリで行ったことで知られています。ストーリー中では、木枯らしが吹く時期のパリが描かれ、実際にリュクサンブール庭園やシャンゼリゼ通りなどで撮影が行われました。山口百恵がフランス語を話すシーンもあり、視聴者に強い印象を与えました。

中国での影響

本作は中国でも『血疑』という題名で放送され、山口百恵はその人気を引き起こし、中国人が日本人に対して抱くイメージで1位に選ばれるなどの功績を残しました。

DVDとリメイク

『赤い疑惑』は後にDVD BOXとしてもリリースされ、また2005年にはリメイク版が放送されました。リメイク版では、石原さとみや藤原竜也がキャストとして参加し、新たな視点で物語が描かれましたが、一貫していない設定も見受けられました。

このように『赤い疑惑』は、家族の絆、秘密、そして愛を描いた感動的なドラマであり、放送当時の日本のテレビドラマの中でも特に記憶に残る作品です。

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