赤い鳥 (フォークグループ)

赤い鳥 (あかいとり)

赤い鳥は1969年に結成された日本のフォークグループで、1970年代を中心に活動し、1974年に解散しました。グループ名は鈴木三重吉が主宰した児童雑誌「赤い鳥」に由来しています。彼らは美しいハーモニーが特徴で、各メンバーがボーカルを担うスタイルで知られています。特に、民謡や子守唄を独自のアプローチで歌い上げたことが、多くのファンを魅了しました。また、トニー・マコーレイなどのシンガーソングライターからの楽曲提供を受け、アルバムリリースも行い、ソフトロック的な側面も持っていました。

経歴

グループは兵庫県尼崎市の公民館で1970年に初めてのコンサートを開き、その後据えた活動のスタートとなります。1969年11月に開催されたヤマハ・ライト・ミュージック・コンテストでは、関西・四国地区代表として出場し、見事にフォーク・ミュージック部門で第1位を獲得しました。この時、オフコースやチューリップといった他の実力派グループとも競い合い、グランプリを射止めたのです。その結果、彼らの名声は全国に広がりました。

1970年にはメジャーデビューを果たし、シングル「人生／赤い花白い花」とアルバム「FLY WITH THE RED BIRDS」をリリースしました。この年の秋には東芝EMIレコードに移籍し、「合歓ポピュラーフェスティバル'70」に出場して、「翼をください」で新人奨励賞を受賞しました。「翼をください」は、特に人気の高い楽曲で、後に合唱曲としても広まります。

解散

しかし、1974年9月、メンバー間の音楽的な路線対立が影響し、グループは解散に至りました。解散後、元メンバーたちはそれぞれ新たなグループを結成します。後藤・平山夫妻は「紙ふうせん」を、山本夫妻と大川は「ハイ・ファイ・セット」を立ち上げました。また、渡辺俊幸は「ハミング・バード」の一員として活動しました。

解散後もメンバーたちは音楽界で活発に活動を続け、多くの楽曲を発表しています。特に、紙ふうせんはフォークミュージックの深掘りを試み、ハイ・ファイ・セットはジャズやポップなスタイルでの演奏に挑戦しました。良いリリースを続けながらも、ハミング・バードは短い活動期間で終息を迎えました。

再結成

赤い鳥は1983年に大阪府で再結成コンサートを実施。1991年には後藤・平山夫妻が「TSU-BA-SA」を結成し、新たな形での音楽活動を行いました。このユニットは数年間活動し、赤い鳥の再生の兆しとも捉えられました。

代表曲

赤い鳥の代表曲として特に有名なのが「翼をください」です。この曲は、1971年のシングル「竹田の子守唄」のB面としてリリースされ、合唱曲として広く知られるようになりました。また、映画やテレビドラマにも使われ、多くのアーティストによるカバーが行われ、幅広い層に愛されています。

「竹田の子守唄」に関しても、民謡の美しさを引き出した名曲として知られています。この曲はメジャーリリースとなると同時に大ヒットを記録する一方で、被差別部落地区が起源であるため、一時的に放送が自粛されることもありました。

関連項目

赤い鳥に関する情報は、音楽史においても重要であり、彼らの音楽スタイルや影響は後のアーティスト達に多大なる影響を与えました。彼らの音楽の背後にあるストーリーやメッセージは、今でも多くの人々の心に残っています。また、赤い鳥の楽曲はCMソングとしても多岐にわたって利用されており、知名度を保つ一因となっています。

赤い鳥はその活動を通じて、日本の音楽シーンにおける特有の位置を確立しており、現在でも多くの愛されています。

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