ヤマハ・ライト・ミュージック・コンテスト

ヤマハ・ライト・ミュージック・コンテストとは

ヤマハ・ライト・ミュージック・コンテスト（YAMAHA LIGHT MUSIC CONTEST, LMC）は、ヤマハ音楽振興会が主催する音楽コンテストで、1967年から1986年までの19年間にわたって開催されました。このコンテストは、アマチュアバンドが地元の地区予選を勝ち抜き、東京で行われる全国決勝大会に進むという形式で行われ、多くの才能ある音楽家たちにとって重要な登竜門となりました。

コンテストの開催

LMCは、1967年から1971年までの5回と、1981年から1986年までの6回、計11回行われました。各年ごとに全国各地で行われた地区予選を通過したバンドたちが、東京の厚生年金会館で行われる全国決勝大会に出場し、以下の5部門で競い合いました：

• - ヴォーカル・グループ・サウンズ
• - ロック
• - フォーク
• - ジャズ・コンボ
• - フルバンド

各部門から選ばれたバンドの中で、最終的にはグランプリが一組選ばれました。グランプリ受賞者には、賞状やトロフィーに加え、副賞としてヨーロッパ周遊旅行の招待券や、ジルジャンのシンバルセットが提供されました。こうした特典は、第1回から第4回まで続けられていました。さらに、コンテストの演奏は毎年LPとしてリリースされ、多くの音楽ファンに親しまれました。

出場したアーティストたち

歴代のコンテストには多くの有名なアーティストが参加しており、次々と新しい才能が誕生しています。例えば、初回の1967年にはフォークミュージック部門でジャックスが2位に輝き、またダウンタウンズ（吉田拓郎）も参加していました。1968年には、ボーカルグループサウンズ部門でマックス（萩原克己）が1位を獲得し、ダウンタウンズが再度参加しましたが、全国大会には出場辞退をしていました。

1969年のフォークミュージック部門では赤い鳥が1位を獲得し、オフコースが2位に入賞しました。この時、オフコースのメンバーである小田和正は、最優秀歌唱賞を受け取っています。彼らは、グランプリを目指していましたが、結局赤い鳥が受賞し、オフコースはプロとしての第一歩を踏み出す機会を得ました。

その後も評価を受けたアーティストたちは多く、1981年の第6回ではロック部門でEarly Byrdsが1位となり、1982年の第7回ではX-RAYやKANGAROOが名を馳せました。1983年から1986年までも、ロック部門の参加者たちの中から多くの影響力のあるアーティストが現れています。

まとめ

ヤマハ・ライト・ミュージック・コンテストは、音楽シーンにおいて重要な役割を果たしたイベントであり、数多くのアーティストの成長を支えました。特にアマチュアバンドの競技会にしては大規模で、才能ある多くの音楽家たちがここから巣立っていきました。このコンテストは、音楽の未来を切り開く若者たちにとって、今なお記憶に残る貴重な機会となっています。

もう一度検索