赤川就秀

赤川就秀（あかがわ なりひで）

赤川就秀は戦国時代から安土桃山時代にかけて活躍した武将で、毛利氏の家臣として知られています。彼の人生は、戦乱の中での指導力や忠誠心、家族との関係により形作られてきました。

生い立ちと家系

赤川就秀は、毛利氏の重臣・赤川房信の三男として誕生しました。長兄の房景が早くに亡くなったため、次兄の元光が戦死することで、家を継ぐことになったのです。このような背景から、就秀は若くして家督を相続し、歴史の舞台に立つこととなりました。

毛利氏への忠誠

大永3年、主君の毛利幸松丸が死去した際、家中の重臣たちによって毛利元就が後継者に決められました。就秀も「赤川十郎左衛門尉就秀」として、この決定に署名しています。この行動は彼の忠誠心を示す象徴的な出来事となりました。

同年、毛利氏が大内氏から尼子氏に鞍替えすることになり、就秀は人質として月山富田城に送られます。しかし、毛利氏が尼子氏の傘下を離脱した際には、就秀たちは脱出を試みました。この逃亡は尼子軍に阻まれ、多くの仲間は討ち死にしましたが、奇跡的に就秀は生還しました。

戦功と貢献

以降の戦闘において、就秀は数々の戦功を挙げます。大永7年には細沢山合戦で槍の腕を振るい、恩賞を授けられたり、天文9年には吉田郡山城の戦いの青山で11人の敵を討ち取る武功を挙げるなど、彼の実力は確かなものでした。

また、天文11年の第一次月山富田城の戦いでは、地理案内を担当するなど、加えて細かな情報を提供する役目も果たしました。これは、戦局に大きな影響を与えるものでした。

家族と後世

永禄10年、弟である赤川元保が自刃した際、就秀の次男・赤川元之が元保の後を継ぐことになりました。毛利元就やその子・毛利輝元の信任を受け、家系を守り続けました。

天正10年には健康を害し、子どもたちの将来を心配する文書が輝元から送られ、子の元秀に向けて注意が促されました。このように、家族のことを気に掛け、家の繁栄を願う姿が見受けられます。

最後は文禄4年に亡くなり、嫡男の元秀が家督を継承しました。赤川就秀の生涯は、武将としての業績だけでなく、家族の関係や、戦国の武士社会における立場を物語っています。そして、彼の忠誠心と戦功は、毛利氏の歴史において重要な役割を果たしました。

系譜

• - 父：赤川房信
• - 母：不詳
• - 正室：井上元兼の娘
• - 嫡男：赤川元秀
• - 側室：亀井某の娘
• - 三男：赤川安近
• - 四男：赤川土佐入道
• - 次男：赤川元之
• - 長女：児玉中務丞室
• - 次女：小寺元武室

このように、赤川就秀は多くの戦火をくぐり抜け、毛利氏のために尽くした武将として記憶されています。彼の功績は、単なる戦闘の勝ち負けだけでなく、家族や友人との絆にも深く結びついていました。

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