赤木正雄

赤木正雄の生涯と業績

赤木正雄（あかぎ まさお、1887年3月24日 - 1972年9月24日）は、日本の農学博士であり、政治家としても知られる。それに加えて、砂防事業の発展に尽力し、「砂防の父」と称される偉大な存在だ。

生い立ちと教育

兵庫県城崎郡中筋村（現在の豊岡市）で生まれた赤木は、884年から、農業を営む赤木家の末っ子として育った。父は甚太夫で、家は地方の豪農であった。豊岡中学校を経て、東京帝国大学農科大学林学科に進学し、1914年に卒業した。在学中に新渡戸稲造校長の訓示に影響を受け、治水・砂防の分野に貢献することを決意した。

砂防技術の普及への取り組み

大学を卒業すると赤木は内務省に入省し、滋賀県の土木工事に従事する。その後、吉野川での砂防工事に関わる中で、日本の砂防技術の向上の必要性を痛感し、1923年にオーストリアに留学。その結果、帰国後、全国的な砂防事業を統括する役割を担い、重要文化財である白岩砂防堰堤の建設を指揮した。また、砂防工事の計画書を統一し、日本の砂防の基礎を築くなど、画期的な業績を残した。

砂防協会の設立

1935年には砂防事業の重要性を広めるために全国治水砂防協会を設立。これは国民に砂防施策への理解を促進するための重要な施策であった。協会は後に法人化され、赤木はこの活動に生涯を捧げた。

政治家としての活動

赤木は1942年に内務省を退官し、1946年には貴族院議員に就任した。また同年、兵庫県での参議院選挙にも当選し、建設委員長や政務次官としても活動。1948年には昭和天皇に砂防工事の重要性について報告した。

砂防技術の国際化と遺産

彼の業績は国内にとどまらず、国際的にも評価され、「砂防」という用語を国際的に広めることを目指した。その後、砂防協会の会館建設など、組織の基盤を整えるための活動にも力を注いだ。1957年に砂防会館が竣工し、その後も全国的に砂防事業に関する啓発活動を行った。

晩年と栄誉

赤木は晩年まで現場を訪れ、砂防事業の発展に貢献し続けた。1960年には藍授褒章を受章、さらに1972年には文化勲章も授与される。彼の死後には、勲一等瑞宝章が追贈され、その功績を讃える銅像が東京都と豊岡市に建立された。

書籍とその影響

赤木は多くの専門書を著しており、砂防技術に関する知識を広める努力をしていた。彼の著作は、今も砂防技術に関わる人々の教科書として利用されている。

赤木正雄の生涯は、砂防事業における彼の情熱とその功績によって、現代においても評価され続けている。彼の努力は後世に受け継がれ、砂防技術の発展に寄与している。

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