赤穂根島

赤穂根島の概要

赤穂根島（あかほねじま）は、瀬戸内海のほぼ中央に位置し、芸予諸島に属する上島諸島の一部です。この島は、離島振興法によって特定される地域でもあり、自然豊かな環境が特徴です。

地理

赤穂根島は岩城島の南東約300メートルの海上に広がっており、周囲には津波島や佐島、伯方島が存在します。島の面積は2.09平方キロメートルで、行政的には愛媛県越智郡上島町に帰属しています。ここは2004年10月1日に旧越智郡岩城村と合併した地域です。島内の最高地点は南東側の急斜面に位置し、標高は159.1メートルです。

社会

赤穂根島は、太平洋戦争後も住民が住み続けていましたが、1951年頃には完全に無人島となりました。しかし、2001年には岩城島から出作りを行っていたカップルによって再び有人化しました。さらに2011年にはまた無人化しましたが、2013年には2人の住民が確認されています。2020年の国勢調査によると、現在の人口は2人です。

生物

この島にはいくつかの動物種が生息しています。ここではタヌキやハツカネズミなどの哺乳類、イシガメやクサガメ、ニホンヤモリなどの爬虫類も見つかっています。また、淡水魚としてモツゴやドジョウ、メダカも生息しています。ドジョウは愛媛県で準絶滅危惧種に指定されていますが、赤穂根島では水田の整備が進んでいないため豊富に生息しています。一方、モツゴは釣り人によって持ち込まれたもので、各所で個体数を増やしています。

歴史

赤穂根島の歴史は古く、戦国時代には砦が存在していたと言われています。その遺跡の上には江戸時代に八幡社が建てられています。

産業

この島では無人島時代も含め、岩城島の住民が出作りを行い、稲や粟、麦、甘藷などの農作物を栽培していました。1981年には農道が整備され、柑橘類の栽培や小規模な畑作が行われていますが、高齢化により耕作放棄地が増加しています。

交通

赤穂根島への交通手段としては、現時点で定期航路は存在しません。1980年からは岩城島の岩城港と赤穂根島の竹ノ浦を結ぶ出耕作業の航路が不定期に運航されていましたが、現在は廃止されています。

このように、赤穂根島は自然と歴史を抱える魅力的な小島であり、地域の変遷を物語る場所でもあります。

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