赤道州 (スーダン)

赤道州の歴史的背景と行政区画の変遷

赤道州、またはエクアトリア（英語: Equatoria、アラビア語: Al-Istiwa'iyah）は、南スーダンの歴史的な地域であり、中世から近代にかけて「スーダン」と呼ばれた地域の南部に位置しています。このエリアは1869年に、ムハンマド・アリー朝の依頼を受けたサミュエル・ベイカー率いる遠征隊によって征服され、翌1870年には正式に設置されました。現在、エクアトリア地方または赤道地方という名称で知られていますが、行政区分としての赤道州は1976年以降、特定の期間を除いて存在していません。

歴史的な背景

赤道州の歴史はスーダン史と密接に関連しており、特に1820年代からの征服時代にさかのぼります。この時期、ムハンマド・アリーはオスマン帝国の影響下にあり、スーダンの領域を徐々に拡大しました。1874年にはチャールズ・ゴードンが初代総督に任命され、彼の指導の下で構成されたナイル系民族は、この地域の重要な要素となりました。

1878年にはエミン・パシャが総督に就任し、ウガンダへの征服を試みましたが、マフディー戦争の影響で彼は孤立してしまいました。この時期、赤道州はエジプトの行政に従属し、その影響を強く受けていました。

バハル・アル・ガザールは歴史的には異なる地域ですが、赤道州設置時には征服されていたことからその領域に含まれました。1948年、イギリス＝エジプト領時代にバハル・アル・ガザールと分離されました。その際、人口は約90万人に達していました。

行政区分の変遷

赤道州は1976年に東西に分割され、この分割は後に第二次スーダン内戦の一因とされました。1991年、赤道州は一時的に復活し、2人の知事によって統治されましたが、1994年には行政区が再編され、東西赤道州とバハル・エル＝ジャバル州に分かれました。これに伴い、バハル・エル＝ジャバル州は2005年に中赤道州に改名されました。

特に1976年から2015年にかけて、赤道州は東エクアトリア州と西エクアトリア州、および中央エクアトリア州として設置され、各州には24の郡が設けられました。

1976年から2015年の行政区画

• - 西エクアトリア州 (West Equatoria)
• - 東エクアトリア州 (East Equatoria)
• - 中央エクアトリア州 (Central Equatoria) - 1994年に設置され、後に改名。

2015年以降、サルバ・キール・マヤルディ大統領の命令によって赤道州は8つの州に分けられ、2017年には新たにタンブラ州が設立され、9州体制に移行しました。

2015年以降の州構成

• - 旧中央エクアトリア州
• - ジュベク州
• - テレケカ州
• - イェイ川州
• - 旧東エクアトリア州
• - イマトン州
• - カポエタ州 (旧称ナモルニャン州)
• - 旧西エクアトリア州
• - アマディ州
• - グブドゥウェ州
• - タンブラ州 (2017年設置)
• - マリディ州

赤道州の歴史と行政区画の変遷は、南スーダンの政治的状況や民族関係の複雑さを反映しており、地域の発展に重要な要素となっています。

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