越中沢岳

越中沢岳は、富山県富山市に位置する標高2591.4mの山です。立山連峰の主尾根上にあり、立山と薬師岳の間に位置しています。五色ヶ原の南側に位置し、薬師岳や五色ヶ原への登山ルートの通過点となっています。しかし、北アルプスの山々の中では比較的知名度が低く、その静かでひっそりとした佇まいから「黒部の源流に孤高を誇る山」と評されることもあります。

山体は、黒部型花崗岩という後期中生代の岩石で形成されています。東側には木挽山へと続く尾根があり、山頂の北面はなだらかな尾根となっており、高山植物が豊富に生息しています。一方、南面は急峻な斜面となっており、薬師岳の美しい眺望を楽しむことができます。

越中沢岳は、ヌクイ谷と廊下沢という2つの谷の源流となっています。山名の由来は、この山が源流となっているヌクイ谷の信州側での呼称が「越中沢」であることに由来します。山頂に設置されている二等三角点では「栂山」と、古地図では「数合山」と記されていることもあります。

登山ルートは、主に五色ヶ原や薬師岳への登山ルートの一部として利用されています。山頂付近は、高山植物が咲き乱れる美しい景色が広がっており、登山者にとって魅力的な場所となっています。しかし、比較的マイナーな山であるため、登山者は比較的少なく、静かな山歩きを楽しみたい登山者にとっては穴場的な山といえるでしょう。

参考文献
『富山県山名録』 桂書房
『富山の百山』 北日本新聞社

関連項目
立山連峰

外部リンク
越中沢岳 - Yamakei Online / 山と溪谷社

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