越後大崎駅

越後大崎駅（えちごおおさきえき）は、かつて新潟県三条市東大崎二丁目に位置していた、日本国有鉄道（国鉄）弥彦線の駅でした。現在は廃止されており、その面影を偲ぶことは難しくなっています。

歴史

越後大崎駅は、1927年（昭和2年）に越後鉄道の駅として開業しました。当初は一般駅として機能していましたが、同年10月1日に国有化され、弥彦線の駅となりました。

しかし、第二次世界大戦の影響を受け、1944年（昭和19年）10月16日に休止となります。戦後の1946年（昭和21年）10月1日に再開されました。

1960年（昭和35年）7月1日には貨物の取り扱いを廃止し、1963年（昭和38年）5月1日には業務委託駅となりました。合理化の流れの中で、1984年（昭和59年）2月1日には荷物の取り扱いも廃止されています。

そして、国鉄分割民営化を目前にした1985年（昭和60年）4月1日、東三条駅 - 越後長沢駅間の廃線に伴い、越後大崎駅もその歴史に幕を閉じました。

駅構造

越後大崎駅は、1面1線の単式ホームのみを持つ地上駅でした。越後鉄道時代から変わらない木造平屋建ての駅舎が、長年にわたり利用客を迎えていました。

利用状況

1981年度の1日平均乗車人員は105人でした。

現在の駅周辺

越後大崎駅の駅舎跡は、三条市の中心部から比較的近い場所に位置しています。周辺は古くからの住宅地であり、生活の場として利用されています。

廃線後の軌道敷は、国道289号のバイパス道路の整備に転用されました。駅舎跡には、後に三条警察署大崎駐在所が建設され、地域の安全を守る拠点となっています。近隣の大浦駅と越後長沢駅には廃線後、駅跡を示す石碑が建立されましたが、越後大崎駅跡には石碑などは建立されていません。

駅舎跡の西側には、国道289号の旧道区間にあたる新潟県道331号三条下田線が通っています。周辺地域は、旧弥彦線に並行する越後交通の路線バス「八木ヶ鼻温泉線」や、三条市が越後交通に運行業務を委託しているコミュニティバス「ぐるっとさん」南コースの運行経路となっています。

隣の駅

日本国有鉄道
弥彦線
* 東三条駅 - 越後大崎駅 - 大浦駅

越後大崎駅は、短い期間ではありましたが、地域の足として重要な役割を果たしていました。廃止後、駅の面影は薄れつつありますが、その歴史は地域住民の記憶に刻まれています。

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