足尾本山駅

足尾本山駅

足尾本山駅は、かつて栃木県上都賀郡足尾町本山（現在の日光市足尾町本山）に位置していた、JR東日本足尾線の駅でした。1914年の開業以来、貨物輸送を担っていましたが、旅客営業を行うことはありませんでした。

歴史

1914年8月25日：足尾鉄道の駅として開業。
1918年6月1日：国有化により足尾線の駅となる。
1973年：足尾銅山が閉山。
1987年4月1日：国鉄分割民営化に伴い、JR東日本・JR貨物の駅となる。貨物輸送終了に伴い休止駅となる。
1989年
3月29日：足尾線の廃止（第三セクター鉄道転換）によりJR東日本の駅としては廃駅。施設はわたらせ渓谷鐵道へ承継。
4月1日：JR貨物の駅としても廃止。
1998年6月2日：間藤 - 足尾本山駅間の鉄道事業免許失効。

足尾銅山の閉山後も、DE10形ディーゼル機関車がトキ25000形貨車を牽引する貨物列車が運行されていましたが、国鉄分割民営化、足尾線の第三セクター鉄道への転換により、その役割を終えました。

現在の状況

バブル期には、わたらせ渓谷鐵道による旅客運行再開計画もありましたが、バブル崩壊後の景気低迷により計画は白紙撤回され、免許も失効しました。現在、間藤駅には新しい車止めが設置され、線路は途切れていますが、その先300mにある踏切までは線路が残っています。しかし、切り通しは崩壊が進み、夏場は雑草が生い茂る状態です。踏切部分の線路はアスファルトで埋められていますが、その先は線路がそのまま残っています。

駅があった場所は工場敷地（跡）の中にあり、立ち入りが禁止されています。貨物駅であったため、ホームなどの設備は存在しませんでした。本山前に残る腕木式信号機が、かつての駅の面影を伝えています。また、間藤 - 足尾本山駅間は、落石や踏切の撤去はあるものの、ほぼ当時の姿を残しています。

2015年には、NHK BSプレミアムの番組『中井精也のてつたび』で、古河機械金属の協力のもと、足尾本山駅の跡地が撮影され、廃止当時のままの施設が残されている様子が紹介されました。

その他

通常、足尾本山駅まで列車が運行されることはないため、「足尾本山駅」と印字された整理券が発行されることはありません。また、方向幕も用意されていませんでした。

JR東日本に継承されたものの、JRの列車が足尾本山駅に発着することは一度もありませんでした。

隣の駅

JR東日本 足尾線：間藤駅 - 足尾本山駅

関連項目

日本の鉄道駅一覧

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