足柄町

足柄町（あしがらまち）

足柄町は、かつて神奈川県足柄下郡に存在した町であり、現在の小田原市の一部を構成しています。本稿では、町制が施行される前の足柄村の時代から、足柄町が小田原市に編入されるまでの歴史、地理的特徴、交通網について解説します。

地理

足柄町は、神奈川県の西部に位置し、現在の小田原市の中央部から北西部にかけて広がっていました。酒匂川の西岸地域を占めており、豊かな自然に恵まれていました。

主な地形は以下の通りです。

山: 明星ヶ岳（標高923.9m）、塔ノ峰（標高566.3m）
河川: 早川、酒匂川、狩川、仙了川、山王川、久野川
滝: 白糸ノ滝（箱根温泉の宮ノ下、堂ヶ島温泉付近。境界上は足柄町（現小田原市久野）に位置）
水路: 荻窪用水（早川を水源とする）

歴史

足柄町の歴史は、明治時代の合併から始まり、短期間の町制施行を経て小田原市へと統合されるという変遷を辿りました。

沿革

1908年（明治41年）4月1日：蘆子村、二川村、久野村、富水村が合併し、足柄村が発足。
1940年（昭和15年）2月11日：町制を施行し、足柄町となる。
1940年（昭和15年）12月20日：小田原町、大窪村、早川村および酒匂村の一部（大字網一色、山王原）と合併し、小田原市となる。同日、足柄町は廃止。

足柄町は、わずか10ヶ月という短い期間でしたが、町として独自の発展を目指しました。しかし、周辺町村との合併により、小田原市の一部として新たな道を歩むこととなりました。

交通

足柄町には、かつて以下の鉄道が通っていました。

大雄山鉄道
井細田駅 - 五百羅漢駅 - 穴部駅 - 飯田岡駅
小田原急行鉄道
富水駅 - 足柄駅

これらの鉄道は、足柄町と周辺地域を結ぶ重要な交通手段であり、地域の発展に大きく貢献しました。現在でも、これらの駅は小田原市内の駅として、多くの人々に利用されています。

現在

足柄町は、現在は小田原市の一部となり、その地名は小田原市内の地区名として残っています。かつての足柄町の区域は、小田原市の北西部に位置し、住宅地や農地が広がっています。また、豊かな自然環境にも恵まれており、ハイキングや観光などのレクリエーションの場としても親しまれています。

足柄町の歴史は、短くも地域に深く根ざしたものであり、その名は今も小田原市の一部として息づいています。

関連項目

神奈川県の廃止市町村一覧

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