富水駅

富水駅について

富水駅（とみずえき）は、神奈川県小田原市にある小田急電鉄の駅で、駅番号はOH 44です。この駅は小田急線の重要な停車駅のひとつで、その歴史は1927年に遡ります。昭和2年4月1日に開設され、当初は直通列車の停車駅でした。その後、急行や準急が運行されるにつれ、停車駅の役割も変化してきました。

歴史

年ごとの変遷は次の通りです。1927年に駅が開設され、1945年には各停が全線運行されるようになり、停車駅に昇格しました。1946年には準急が新設され、1960年には通勤準急も停車することとなりました。その後、1970年代から1980年代にかけて、駅の停車種別はさらに多様化し、一部急行も停車するようになりましたが、2008年には新松田駅以西への準急の運行が廃止されました。2014年に駅ナンバリングが導入され、さらに2018年には停車駅の種別が変わる事件がありました。

駅名の由来

駅名は、地域の豊かな水源に由来しています。酒匂川や狩川から供給される水を用いた用水路があったため、「富水」という名前が付けられました。このような由来は、地域の歴史的背景や自然環境の豊かさを反映しています。

駅構造

富水駅は相対式ホームを持つ地上駅で、2面2線の構造を特徴としています。西と東の両方のホームには、それぞれ独立した改札口があります。両ホームは跨線橋を利用して接続されていますが、西口は終日開放、東口は時間帯によって駅員が配置されないこともあります。加えて、当駅はホームの長さが120メートルと比較的短いため、10両編成の列車は停車できません。2015年度からは行先案内表示器の設置が図られ、駅の利便性向上が進められました。

利用状況

2022年度のデータによれば、富水駅の1日の平均乗降客数は約5,916人で、これは小田急線全70駅中で67位の少なさです。この勢いは近年の推移からも伺えます。新型コロナウイルスの影響なども考慮され、その後の利用状況には波があったものの、地域の交通の要所としての役割を果たし続けています。

駅周辺の施設

駅周辺には、小田原市役所の窓口や文化施設が点在しています。また、二宮尊徳（いわゆる二宮金次郎）の生誕地や記念館、さらには小田原アリーナや総合文化体育館も近隣にあります。バス路線は乗り入れていませんが、近くのバス停からのアクセスが可能です。これは地域住民にとって重要な交通手段となっています。

メディアでの取り上げ

富水駅は、近年多くのメディアで取り上げられています。1984年に放送されたテレビドラマ『特捜最前線』や、バンド「いきものがかり」のシングル「SAKURA」のPV、さらにはドラマ『CHANGE』でも撮影が行われました。このように、地域文化の発信地としても機能しています。

富水駅は小田急線の中でも歴史と文化が融合した魅力的な駅であり、その存在は周囲の地域にとって不可欠なものです。

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