踊るやくざシリーズ

踊るやくざシリーズ

「踊るやくざシリーズ」は、劇団シアターバロックを主宰する飛野悟志が手掛ける舞台作品です。その発端は「パンチパーマのヤクザが見たい」というシンプルな欲求からでした。女組長率いる大和組が繰り広げる義理人情物語は、多くの観客を魅了し、舞台の枠を超えてVシネマ化もされています。元・袴田組の小林清志郎を中心に、毎回異なるメッセージが観客に届けられています。

作品の特徴

観客参加型の演出: 開演前にはロビーや客席でヤクザたちが練り歩く「歓迎芝居」が行われます。観客はどこからが現実でどこからが芝居なのか分からなくなるような、独特な臨場感を味わえます。
シリーズ展開: 2002年からスタートし、2013年までに舞台23作品、Vシネマ2作品が制作されました。2009年には観客動員数が27,000人を突破するほどの人気を博しています。

シリーズ誕生秘話

当初は三部作として企画されましたが、二作目「極道レビュー」上演時に演劇番組プロデューサーから「絶対に当たる」と太鼓判を押され、十回連続公演へと拡大。周囲の反対を押し切って二ヶ月ごとの新作上演を続けた結果、三作目にして追加公演を行うほどの人気となりました。しかし、テレビ中継の申し出は「ウチではヤクザ物は流せんよ」と一蹴されたというエピソードも。

大阪公演

2005年には、宮川大助・花子に作品を買い取られ、吉本興業制作による大阪公演が実現しました。これは、シリーズ八作目「極道人生いばら道」に吉本興業所属の駿河幸太郎が出演したことがきっかけでした。宮川大助がその立体演出と無駄のない演技に感銘を受け、大阪公演へと繋がりました。

踊るやくざ第二章と大和魂

ファンからの熱い要望に応え、2006年からは「アンコールシアター」と題した再演が行われました。その後、「踊るやくざ第二章」として新メンバーでの公演もスタート。舞台公演以外にも、「大和魂」という名義でLIVE活動も行っています。

スポンサー興業

2013年にはROY Entertainment Japan Limitedがスポンサーとなり、女子プロレスラーの朱里を主演に迎えた公演が大盛況のうちに幕を閉じました。

Vシネマ

第一弾: 2005年公開の『踊るやくざ 組長は、わたし？』。安藤希が主演を務め、唐渡亮、宮川大助などが脇を固めました。単館公開され、初荷ロッドは4500本を記録しました。
第二弾: 2012年公開の『踊るやくざ YAKUZA-MAN参上！』。真樹日佐夫の遺作となりました。

応援メッセージ

舞台観劇後には、宮川大助、神取忍、マックン、石田信之、氏神一番、吉沢やすみといった各界の著名人から応援メッセージが寄せられました。

「踊るやくざシリーズ」は、単なるヤクザものではなく、人情味あふれる物語と観客を巻き込む演出で、多くの人々を魅了し続けているエンターテイメント作品です。

もう一度検索