真樹日佐夫

真樹日佐夫の生涯と業績

真樹日佐夫（まき ひさお）は1940年6月16日に生まれ、2012年1月2日に71歳で亡くなった著名な日本の漫画原作者、小説家、空手家です。本名は高森真土（たかもり まつち）で、彼の多才なキャリアは日本の文化に深く根ざしています。特に、空手道界における彼の貢献は大きいものがあります。

来歴

真樹は東京市渋谷区穏田に生まれ、兄に漫画原作者の梶原一騎を持ちました。学生時代、彼は非行に走り空き巣の犯罪を繰り返した結果、警察に逮捕され、保土ヶ谷鑑別所で過ごしました。また、傷害や恐喝などの容疑でも逮捕され、少年院に送られるという波乱万丈な青春時代を過ごしました。彼はこの経験を経て改心し、八街中等少年院での勉学が功を奏し、後に大検を取得。さらに、極真会館に入門し、大山倍達との義兄弟の契りを結びます。

1977年には極真会館の第3代師範代に就任し、自らの道場「真樹道場」を設立しました。以降、日佐夫は空手の技術指導や道場運営に注力し、弟子たちに稽古を施しました。1978年には映画『カラテ大戦争』で主演を務めたものの、声は他者に吹き替えられたことを後に笑い話として語っています。

漫画原作活動

空手の指導に加えて、真樹は漫画原作者としても強い影響力を持ちました。ペンネーム「高森真士」として執筆し、1968年には『凶器』でオール讀物新人賞を受賞。また、2000年には『兄貴』でJLNA文学賞特別賞を受賞するなど、作家としても評価されました。彼の執筆した漫画作品には、『ワル』や『けものみち』などがあり、特に影丸穣也とのコラボレーションが注目されました。

健康法と生活スタイル

真樹は健康に気を使い、特にミネラルウォーターを愛飲していました。また、空手の技術を磨くために常日頃から体力作りに励み、ヒンズースクワットなどのトレーニングも欠かしていませんでした。サングラスを常に着用し、組手や稽古以外でもガムを噛む姿が印象的でした。こうした健康的なライフスタイルと鍛錬は、彼の生涯の活動に大いに寄与したと言えるでしょう。

その他の活動

真樹は映画やVシネマのプロデュース、格闘技イベントの興行など多岐にわたる活動を行い続けました。また、彼の死後には、多くの格闘技・空手界の関係者が参列した「真樹日佐夫を偲ぶ会」が開かれ、彼の影響力がいかに大きかったかがうかがえます。

最後に

2012年1月2日、神奈川県の逗子マリーナでヨットに乗ろうとした際に倒れ、急性肺炎のために他界しました。彼の最後の公の場はムック誌『KUROOBI』での対談であったことが記録されています。生涯にわたり多くの人々に影響を与え、空手道や文学の分野で多彩な活躍を見せた真樹日佐夫の生涯は、今もなお多くの人々に語り継がれています。彼の多くの著作もこの先も読み継がれ、語られることと思います。

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