車輪配置 2-6-2

車輪配置 2-6-2の特徴とその活用

車輪配置2-6-2（しゃりんはいち 2-6-2）は、機関車の車輪配置の一つで、1軸の先輪、3軸の動輪、1軸の従輪からなっています。この配置は、アメリカ式分類では「プレーリー（Prairie）」と呼ばれています。特に、タンク式機関車に最適とされており、主に後進での運行にも対応する構造を持っています。

車輪配置の利点

2-6-2の最大のメリットは、火格子面積が広く設計されているため、効率的に蒸気を発生させることができる点です。これにより、湯気を必要とする運転において、熱量の低い石炭を使用しながらも高速運転が可能になります。蒸気の生成効率を向上させることができるため、長距離にわたる旅客輸送や貨物運搬でも力強い走行を実現します。

タンク式機関車での採用

2-6-2はその特性から、主にタンク式機関車で広く採用されました。タンク式は、必要な水と燃料を搭載したタンクが機関車の側面に取り付けられた形状です。この方式により、機関車は直接的に水と燃料を供給でき、長距離へ移動する際でもスムーズに運行が可能です。一方で、テンダー式機関車にはあまり採用されていないため、この配置の機関車の存在は主にタンク式に偏っています。

日本における2-6-2

日本では、車輪配置2-6-2が採用されている代表的な機関車には、国鉄のC58形があります。C58形は、中型機として設計されており、客貨両用としても利用されました。このように、2-6-2の配置は日本の蒸気機関車にも一定の影響を及ぼしています。その他にも、国鉄2940形や2950形、3165形、C12形など、複数の日本の機関車でこの配置が採用されました。このような機器は、特に地域の運行において、安定した性能を発揮しました。

各国の2-6-2配置

台湾でも、国家の交通インフラとしてこの配置が採用されています。台湾総督府鉄道では、3形、400形、50形の蒸気機関車がこのタイプに該当し、効率的な運行に寄与しました。このように、2-6-2は国際的に見ると、様々な地域で受け入れられ、各国の鉄道の発展に刺激を与えてきたことがわかります。

まとめ

車輪配置2-6-2は、その設計上の特性から、高速運転に優れ、様々な運行シーンで力を発揮できる機関車の配置です。タンク式機関車としての性能を最大限発揮し、国内外で多くの機関車に採用されながら、多様な交通手段を支えてきました。これからもこの配置の機関車がどのような形で鉄道の歴史に寄与していくのか、注目していきたいところです。

もう一度検索