軽井沢会テニスコート

軽井沢会テニスコート

軽井沢会テニスコート（かるいざわかいテニスコート）は、長野県北佐久郡軽井沢町の旧軽井沢エリアに位置する会員制のテニスコートです。この施設は、明治時代の1885年に設立された歴史あるテニス場所で、特に有名なのは明仁親王（当時皇太子）と正田美智子が出会った場所として知られていることです。また、戦後のテニスブームを先導したことでも知られています。

概要

軽井沢会テニスコートは、旧軽井沢銀座の東側に広がる約4,000m²の敷地を持ち、13面のテニスコートとウィリアム・メレル・ヴォーリズ設計のクラブハウスを完備しています。スタンドの収容能力は約200人で、特にドレスコードがあり、テニスウェアは伝統的に白を基本とするスタイルが推奨されています。このテニスコートは一般財団法人軽井沢会が所有しており、会員制ですが、シーズンオフには予約を通じて非会員も利用できる仕組みになっています。

旧軽井沢銀座とテニスコートを結ぶ道路は「テニスコート通り」と呼ばれ、ミヒャエル・クーデンホーフ・カレルギー伯爵が描いた「テニスコート通り」の絵画が掲示されています。

歴史

軽井沢でのテニスの起源は、1885年にカナダ人宣教師アレクサンダー・クロフト・ショーが訪れたことに始まります。1909年にはイギリス人W.G.カナレーが地上権を購入し、1892年には既にコートが存在していた記録があります。その後、1913年に軽井沢避暑団が設立され、特にアメリカ人のハーベ・ブロカやD.C.ライクなどが関与し、避暑地としての発展が続きました。1917年には軽井沢国際テニストーナメントが初めて開催されました。

1929年にはウィリアム・メレル・ヴォーリズによるクラブハウスが竣工しました。ヴォーリズは軽井沢地域の多くの建物を設計した著名な建築家です。1946年には米軍に接収されが、その後も軽井沢テニス協会主催の男子国際大会が続いています。2019年からは大会名が「ポルシェ軽井沢オープン」に改称されました。

皇室との関係

軽井沢と皇室との関わりは早く、1878年には明治天皇が巡幸中に軽井沢に行在所を設けたことが始まりです。1957年には、軽井沢国際テニストーナメントで明仁親王と正田美智子が運命的に出会い、その後の交際の果てに1959年に結婚しました。天皇即位後も軽井沢会テニスコートでプレイされることがあり、今でも深いつながりがあります。

軽井沢会

軽井沢会は、別荘所有者の自治組織で、1913年に外国人避暑客のために設立された「軽井沢避暑団」が前身とされています。1942年には軽井沢集会堂と合併し、現在の形になっています。会員は1614名以上におよび、正会員と家族会員に分かれています。

軽井沢国際テニストーナメント

軽井沢国際テニストーナメントは、日本で最も古い歴史を持つオープン大会として1917年に始まりました。戦時中に一時中断されたものの、1946年に再開され、現在では全国から多くの選手が参加しています。2016年には記念すべき第100回大会が行われ、参加者数は800名以上に達しました。著名な優勝者には、歴代の強豪選手や皇族も名を連ねています。

このように、軽井沢会テニスコートは、テニスだけでなく、文化や歴史、そして皇室との深い関わりを持つ特別な場所として、今なお多くの人々に愛されています。

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