辻辰三郎

辻辰三郎（つじ たつさぶろう）

辻辰三郎は、1916年7月23日に京都で生まれ、2004年8月28日に亡くなった日本の検察官、弁護士です。最終階級は正三位。検察官として要職を歴任し、検事総長まで務め上げた人物として知られています。退官後は弁護士として活動し、法制審議会委員も務めるなど、日本の法曹界に大きく貢献しました。

生い立ちと学歴

京都一中、第三高等学校を経て、東京帝国大学法学部を卒業しました。戦時中は海軍経理学校に入校し、主計科短期現役として従軍しました。戦後の1947年に検事として任官し、法曹界でのキャリアをスタートさせました。

検察官としてのキャリア

大阪地方検察庁検事を皮切りに、法務府検務局公安課長補佐、法務省刑事局付、法務省刑事局参事官などを歴任しました。その後、東京地方検察庁検事、宇都宮地方検察庁次席検事、法務省刑事局総務課長、法務大臣官房人事課長、法務大臣官房経理部長、法務大臣官房長と、要職を歴任しました。1970年には法務省刑事局長に就任し、1973年には最高検察庁検事、最高検察庁刑事部長を歴任しました。1975年には福岡高等検察庁検事長に就任、1976年には次長検事に任命されました。1978年には東京高等検察庁検事長に就任、そして1979年、検事総長に就任しました。

検事総長時代には、ダグラス・グラマン事件に関わり、その対応に尽力しました。1981年に定年退官するまで、検察官として数々の重要な事件や課題に取り組み、日本の司法制度に貢献しました。

退官後の活動

1981年に定年退官後、弁護士登録を行い、第一東京弁護士会に所属しました。法制審議会委員としても活動し、日本の法律制度の発展に貢献しました。

受章と死没

1988年には、長年の功績が認められ、勲一等瑞宝章を受章しました。2004年8月28日に逝去し、その功績を称え、死後、正三位を叙位されました。

辻辰三郎の功績

辻辰三郎は、検察官として、また弁護士として、日本の法曹界に大きな足跡を残しました。そのキャリアを通じて、法の支配の確立と社会正義の実現に尽力し、日本の司法制度の発展に大きく貢献しました。彼の功績は、後世の法曹関係者にとって、大きな模範となっています。

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