辻野泰之

辻野泰之調教師：ゲームと漫画から始まった競馬人生と、将来への展望

辻野泰之調教師は、1981年8月29日大阪府枚方市生まれ。中学生時代にプレイしたゲーム『ダービースタリオン』と、漫画『みどりのマキバオー』が、競馬への興味を掻き立てるきっかけとなりました。高校時代には京都競馬場乗馬センターに通い、卒業後は北海道の牧場で馬に携わる経験を積みます。

その後、2005年1月にJRA競馬学校厩務員課程に入学。2006年10月からは栗東トレーニングセンターの角居勝彦厩舎に所属し、調教専門の厩務員として活躍しました。角居厩舎には、数々の名馬が在籍していましたが、辻野調教師はダービースタリオンのウオッカとロジャーバローズ、皐月賞馬サートゥルナーリアといった、誰もが知る名馬の調教に携わった経験を持つのです。

調教師への道は決して平坦ではありませんでした。調教師免許試験には8度挑戦し、2020年度に晴れて合格。念願叶い、2021年3月に栗東トレーニングセンターで厩舎を開業します。角居厩舎解散に際しては、キセキやワイドファラオといった有力馬を引き継ぎ、大きな期待を背負ってのスタートとなりました。

開業初年度から、辻野調教師の腕前は輝き始めます。3月6日、小倉競馬で初出走を果たし、翌7日には初勝利を挙げました。そして、8月15日には新潟競馬場で行われたGIII関屋記念で、角居厩舎から引き継いだロータスランドに重賞初勝利をもたらしました。これは、辻野調教師の卓越した調教技術と、馬への深い愛情が実を結んだ瞬間と言えるでしょう。

以降も、辻野厩舎からは数々の活躍馬が誕生しています。ロータスランドは関屋記念に続き、京都牝馬ステークスでも勝利。キセキ、ワイドファラオといった角居厩舎からの転厩馬だけでなく、ブラックムーン、カラテ、ミクソロジー、マスクトディーヴァなど、様々な馬を管理し、それぞれの持ち味を引き出すことで、高い勝率を誇ります。

辻野厩舎の成功には、優秀なスタッフの存在も欠かせません。調教助手には、JRA騎手である高田潤氏の実兄である高田建吾氏が在籍しており、その手腕も辻野厩舎の強みとなっています。

競馬ゲームと漫画から始まった辻野泰之調教師の物語は、現在も進行形です。若くして数々の成功を収め、将来への期待も大きい一方、更なる高みを目指し、日々努力を続けるその姿は、多くの競馬ファンを魅了し続けています。今後の活躍から目が離せません。

主な管理馬

ロータスランド (2021年関屋記念、2022年京都牝馬ステークス)
キセキ (角居勝彦厩舎から転厩)
ワイドファラオ (角居勝彦厩舎から転厩)
ブラックムーン (西浦勝一厩舎から転厩)
カラテ (2022年新潟記念、2023年新潟大賞典) (高橋祥泰厩舎から転厩)
ミクソロジー (2023年ダイヤモンドステークス)
マスクトディーヴァ (2023年ローズステークス、2024年阪神牝馬ステークス)

主な厩舎スタッフ

高田建吾（調教助手。JRA騎手である高田潤の実兄）

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