近藤久 (野球)

近藤 久の生涯と業績

近藤久（こんどう ひさし）は、1918年7月19日に愛知県に生まれ、1975年5月25日に亡くなった日本のプロ野球選手であり、ポジションは投手として知られています。彼は、名古屋商業学校を卒業後、1936年に大東京軍に入団しました。その年の4月29日、名古屋軍との試合に先発投手として出場し、これは日本プロ野球公式戦の記念すべき最初の試合とされています。

近藤はこの試合で完投を果たしましたが、8点を与えてしまい、結果的に日本プロ野球史上最初の敗戦投手となってしまいました。彼は1937年春季リーグでは累計で11勝を挙げるなど、その後のプロ野球生活では注目される選手として活躍しました。また、1940年には南海軍戦において、9回2死までノーヒットノーランを記録するという偉業を成し遂げましたが、国久松一選手にヒットを許してしまったため、その記録にはわずかながら影が差しています。

近藤はシュートやドロップを駆使した投球スタイルが特徴でもあり、その実力には定評がありました。ただし、入団からしばらくは勝ち星に恵まれず、初登板から白星なしで連敗を続けたのは彼のキャリアの難しさを物語っています。1939年には開幕から10連敗を記録し、この時点で彼は史上初の開幕連敗を記した投手となりました。

1940年に近藤は退団し、その後は殿村姓となり、中山鉄鋼に入社しました。そこでの彼のキャリアは、取締役としての活動が含まれており、プロ野球を離れても商業界での成功を収めました。野球界から退いて3年後の1975年に他界するまで、彼の名は多くの後輩選手やファンに記憶されています。

また、近藤は川上哲治選手に初ヒットを与えた投手としても知られています。これは日本の野球界の中でも特別な意義を持つ出来事と言えるでしょう。彼のプレースタイルや業績は、今も多くの人々に語り継がれています。

成績情報

近藤久は大東京（その後ライオン）で活動していましたが、彼の成績にもユニークな記録があります。彼は成績の面では決して華々しいものではなかったものの、プロ野球リーグの歴史の中で重要な役割を担っていました。

• - 背番号:

- 15 （1936年 - 1937年）
- 1 （1938年 - 1940年）

• - 記録:

- 初登板から白星なしの連敗：10 （史上2人目）
- 開幕からの10連敗：1939年 （史上初）

結論

近藤久の野球人生は、困難な瞬間と成功の両方を含むものでした。日本プロ野球史の初期において彼の存在は特別なものであり、記録として彼の名が挙げられることは後世においても変わることはないでしょう。彼のもう一つの側面は、引退後に企業での成功を収めたことであり、野球の枠を超えた彼のキャリアは、多くの後輩選手にとっても良い手本となっていることでしょう。

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