近藤正和

近藤正和 - 将棋棋士

近藤正和（こんどう まさかず、1971年5月31日生まれ）は、新潟県柏崎市に生まれた将棋棋士であり、棋士番号220を持つ。原田泰夫九段に師事し、1996年にプロ入りした。彼のキャリアは順調にスタートし、デビューから負けなしの10連勝を達成し、当時の記録として歴代1位に並びました。これは後に藤井聡太に次ぐ歴代2位の記録となっています。

将棋キャリアの歩み

彼の棋歴は多彩で、特に1997年には第10期竜王戦の6組ランキング戦で優勝し、本戦トーナメントへの出場を果たしました。残念ながら本戦の3回戦で佐藤康光に敗れましたが、5組に昇級しました。また、第47回NHK杯戦予選決勝では神谷広志に勝利し、初参加で本戦に進出したことも特筆すべき実績です。

2001年には、第14期竜王戦で5組ランキング戦の準優勝を果たし、次の4組に昇級しました。近藤は「ゴキゲン流」という異名を持ち、特に得意な戦法である「ゴキゲン中飛車」が注目を集めました。彼は2002年度に升田幸三賞を受賞し、その棋風が多くの棋士に影響を与えました。

2004年度には、第23回朝日オープン将棋選手権ではベスト8に進出するなど、実績を重ねていきます。2005年度には37勝8敗という素晴らしい成績を収め、年度最高勝率を記録したため、勝率第一位賞と連勝賞を受賞しました。また、同年順位戦C級1組にも昇級しました。

しかし、その後は順位戦での苦戦が続き、2010年度には降級点を喫しました。次年度には挽回したものの、2013年度には再び3連敗を喫し、6組降級となりました。その後も2015年度、2018年度と降級点を喫し、2020年度には初めての降級点を取得しました。

棋風と人物

近藤は振り飛車党で、特に中飛車を得意とします。居飛車を指さないわけではなく、たまに見せることもありますが、基本的には中飛車を好みます。彼の有名な対局の一つには、2007年3月13日の順位戦C級1組最終局での豊川孝弘との対局があり、初手で中飛車を宣言しましたが、最終的に敗北しています。

近藤の愛称は「コンちゃん」で、将棋ファンからは「ゴキゲン」とも呼ばれています。彼の性格は非常に明るく、他の棋士とも仲良く接します。羽生善治と共にいる際には、「よう羽生さん! 元気かネ」と率直に挨拶する様子が知られています。

また、近藤は新潟県立柏崎高等学校を卒業し、実家は菓子製造・販売の会社を経営しています。趣味はジャズ鑑賞で、旅行も好み、特に2014年にはJR西日本の全線乗りつぶしを達成しました。

昇段履歴

• - 1983年: 奨励会入会（6級）
• - 1987年: 初段
• - 1990年: 三段
• - 1996年: 四段（プロ入り）
• - 2001年: 五段
• - 2007年: 六段
• - 2021年: 七段

主な受賞歴

• - 2002年度升田幸三賞（第29回将棋大賞）
• - 2005年度勝率第一位賞・連勝賞（第32回将棋大賞）

近藤正和はその明るい性格と独特の棋風で、多くの将棋ファンに愛され続けています。

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