追加漢字面

追加漢字面（Supplementary Ideographic Plane, SIP）

追加漢字面（ついかかんじめん、英: Supplementary Ideographic Plane, SIP）は、文字コード規格であるISO/IEC 10646|ISO_IEC 10646の第0群第2面、およびUnicodeの第2面に位置づけられる領域です。これは、基本多言語面（BMP）に収まりきらなかった漢字を収録するために設けられた補足的な面であり、「補助漢字面」とも呼ばれます。追加漢字面は、現代のデジタル環境において、より広範な文字セットを扱う上で不可欠な役割を果たしています。

符号化

追加漢字面に収録された文字は、2バイト固定長方式のUCS-2では表現することができません。これらの文字を扱うためには、UTF-8、UTF-16、UTF-32といった可変長の符号化方式を使用する必要があります。特に、UTF-8では4バイト、UTF-16ではサロゲートペア（代用対）を用いることで表現されます。これにより、追加漢字面を含む広範な文字セットを正確に処理することが可能になります。

歴史

追加漢字面の概念は、Unicodeの進化とともに発展してきました。その歴史を以下にまとめます。

1996年7月: Unicode 2.0においてサロゲートペア（代用対）が導入されました。これにより、基本多言語面以外の領域（補足面）を扱うための技術的な基盤が確立しました。ただし、この時点では、具体的な面の名称や用途は明確に定義されていませんでした。
2001年: Unicode 3.1（3月制定）とISO/IEC 10646|ISO_IEC 10646-2:2001（11月制定）において、基本多言語面以外の追加多言語面、追加特殊用途面とともに、追加漢字面の具体的な内容が定義されました。この時、U+20000からU+2A6DFの範囲にCJK統合[[漢字]]拡張Bとして42,711字の漢字が割り当てられました。
2008年: ISO/IEC 10646|ISO_IEC 10646:2003の追補5（12月発行）において、U+2A700からU+2B734の範囲にCJK統合[[漢字]]拡張Cとして4,149字の漢字が追加されました。
2010年: ISO/IEC 10646|ISO_IEC 10646:2010では、U+2B740からU+2B81Dの範囲にCJK統合[[漢字]]拡張Dとして222字の漢字が割り当てられました。

これらの歴史的な経緯からもわかるように、追加漢字面は漢字文化の多様性をデジタル環境で表現するための重要な要素となっています。

関連項目

Unicode'>Unicode
ISO/IEC 10646|ISO_IEC 10646
基本多言語面
JIS X 0213
追加面
追加多言語面
第三漢字面
追加特殊用途面
私用面

外部リンク

Roadmap to the SIP（英語）
* BabelMap - Unicode Character Map for Windows

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