通関業法

通関業法とは

通関業法（昭和42年法律第122号）は、通関業を営む事業者の業務を規制し、通関士の設置など、必要な事項を定めることで、関税の申告・納付やその他の貨物通関に関する手続きが適切かつ迅速に行われるようにすることを目的とした法律です。

この法律は、明治34年に制定された税関貨物取扱人法を全面改正する形で制定されました。制定当初は大きな改正がありませんでしたが、2016年の関税法改正において重要な変更が加えられました。

主な改正点

2016年の改正では、通関業の許可権限が税関長から財務大臣に移管されました。この変更に伴い、以前は許可を受けた税関の管轄区域内でのみ業務が可能であった規定が廃止され、全国どの税関に対しても通関業務を行うことができるようになりました。

構成

通関業法は、以下の6つの章で構成されています。

第1章：総則
法律の目的や用語の定義など、基本的な事項を定めています。
第2章：通関業
通関業の許可、業務範囲、通関業者に対する規制などを定めています。
第3章：通関士
通関士の資格、業務、義務などを定めています。
第4章：通関業者等の責任
通関業者や通関士の責任、違反行為に対する措置などを定めています。
第5章：雑則
その他の必要な事項を定めています。
第6章：罰則
法律に違反した場合の罰則を定めています。

主務官庁

通関業法は、財務省が所管しています。

資格

通関業を行うためには、国家資格である通関士の資格が必要です。通関士は、通関書類の作成や審査、税関との折衝など、専門的な知識とスキルを必要とする業務を担当します。

関連情報

関連項目:
税関：通関業務を行う上で重要な機関です。
密輸：違法な物品の輸出入に関する犯罪行為です。
外部リンク:
通関業法 - e-Gov法令検索
通関業法施行令 - e-Gov法令検索
通関業法施行規則 - e-Gov法令検索
通関業基本通達 (関税と貿易資料室) (PDF)

まとめ

通関業法は、国際物流において重要な役割を担う通関業の適正な運営を確保するための法律です。この法律により、貨物の円滑な通関手続きが促進され、国際貿易の発展に貢献しています。

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