逢来橋 (富士川)

逢来橋（ほうらいばし）

静岡県の富士市と富士宮市を結ぶ逢来橋は、富士川に架かる重要な交通の要所です。この橋は、静岡県道76号富士富士宮由比線の一部として位置し、地域の交通網を有効に支える役割を果たしています。

橋の概要

逢来橋は、ニールセンローゼ橋というアーチ形式で構造されています。全長は185.4メートル、支間は183.6メートルで、幅員は最多で13.75メートルに達します。特に、車道の幅は約7.25メートルから10.25メートル、歩道は片側に2.5メートル設けられています。アーチの高さは30メートルに及び、構造的な美しさと安定性を兼ね備えています。橋の床版には鉄筋コンクリートが使用されており、全体の鋼重は1,701トンとされています。工事は日本鋼管と高田機工の共同体によって行われ、斜吊りのケーブルエレクション工法を採用しました。

歴史

初代の橋

逢来橋の歴史は1951年に始まりました。それまでの間、対岸へのアクセスは渡船のみで、非常に不便でした。このため、初めての橋が架けられました。この橋は130メートルの木製吊橋で、幅は2.3メートルでしたが、台風の影響で1953年に破損し、翌年には完全に流出してしまいました。その結果、一時的に渡船が復活しました。

2代目の橋

その後、1959年に2代目の橋としてコンクリート橋が完成しました。この橋は192.6メートルの長さを持ち、幅員は5.5メートルです。上部構造にはPC単純桁とRC単純桁が組み合わされ、当初は中央部分に50メートルのPC部材を設定する予定でしたが、最終的には35メートルのPC桁を3連にすることに変更されました。当時の橋は非常に重要な交通路として機能しました。

3代目の橋

2代目の橋が老朽化し、幅員が狭いために新しい橋の建設が1999年に完成しました。これが現在の3代目の逢来橋です。新しい橋はモダンなデザインで、交通量の増加にも対応できるように設計されています。

周辺環境

逢来橋の近くには「水辺の楽校」と呼ばれる環境整備プロジェクトが実施されており、2010年に完成しました。これにはグラウンドや展望広場が整備されており、バーベキューやスポーツ、散策、ラフティングなど様々なアクティビティに利用されています。このように、逢来橋は単なる交通手段としてだけでなく、地域のコミュニティにも貢献しているのです。

逢来橋は、地域の歴史や文化を体感できる場所であり、交通と教育、スポーツなど多様な振興に寄与しています。

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