連合王国

連合王国とは

連合王国（れんごうおうこく）とは、複数の王国が、同君連合や国家連合といった形で結合し、形成された王国のことを指します。連合王国を構成する国々は、必ずしも全てが王国であるとは限りません。この言葉は現在では、一般的に「グレートブリテン及び北部アイルランド連合王国」（The United Kingdom, 略称：UK）の略称として、イギリスを指す際に用いられます。

歴史上の主な連合王国

以下に、歴史上に存在した主な連合王国の例を挙げます。これらの連合王国は、様々な経緯と背景を持ち、複雑な歴史を形作ってきました。

ブリテン諸島

王冠連合 (1603年 - 1707年)：イングランド、スコットランド、アイルランドの3つの王国が同君連合を形成しました。
グレートブリテン（連合）王国 (1707年 - 1800年)：イングランドとスコットランドが合同し、グレートブリテン王国となりました。アイルランドは当初この連合には含まれませんでした。
グレートブリテン及びアイルランド連合王国 (1801年 - 1927年)：グレートブリテン王国にアイルランド王国が統合され、新たな連合王国が誕生しました。
グレートブリテン及び北アイルランド連合王国 (1927年 - 現在)：アイルランド自由国が独立した後、現在の連合王国となりました。北アイルランドのみが連合王国の一部として残りました。

北欧

デンマーク・ノルウェー連合王国 (1380年 - 1396年)：デンマークとノルウェーが同君連合を形成した初期の事例です。
カルマル同盟 (1397年 - 1523年)：ノルウェー、スウェーデン、デンマークの3つの王国が同盟を結びましたが、最終的に解体しました。
スカンディナヴィア連合王国：汎スカンディナヴィア主義に基づいた構想上の連合王国であり、実現には至りませんでした。カルマル同盟の再興を目指す動きもありました。
デンマーク＝ノルウェー (1537年 - 1814年)：デンマークとノルウェーが再び連合した期間です。
スウェーデン＝ノルウェー (1814年 - 1905年)：ナポレオン戦争後のウィーン会議の結果、スウェーデンとノルウェーが連合しました。
デンマーク＝アイスランド (1918年 - 1944年)：デンマークとアイスランドの間で、連合が形成されましたが、後にアイスランドが独立しました。

その他

イスラエル・ユダ連合王国 (紀元前1021年 - 紀元前922年)：古代イスラエルの統一王国です。ソロモン王の死後、分裂しました。
アラゴン連合王国 (1137年 - 1715年)：アラゴン王国の複合君主制国家。複数の王国や伯爵領を統合して成立しました。
イベリア連合 (1580年 - 1640年)：スペインとポルトガルが同君連合を形成した時期です。
ポーランド・リトアニア連合王国 (1385年 - 1569年)：ポーランド王国とリトアニア大公国が同君連合を形成した国家です。のちに合同し、ポーランド・リトアニア共和国となりました。
ポルトガル・ブラジル及びアルガルヴェ連合王国 (1815年 - 1825年)：ポルトガル王国が、ブラジルを王国に格上げした上で連合を形成しました。
ネーデルラント連合王国 (1815年 - 1830年)：現在のベルギー、オランダ、ルクセンブルク地域を統合した王国でしたが、ベルギー独立革命により分裂しました。
リビア連合王国 (1951年 - 1963年)：リビアが独立した際に成立した王国です。
ナジュド及びヒジャーズ王国 (1926年 - 1932年)：サウジアラビアの前身となった国家です。

関連事項

同君連合：複数の国が同一の君主を戴く連合形態です。
国家連合：複数の国が政治的な目的を達成するために形成する連合形態です。


連合王国は、各国の歴史や文化、政治情勢を複雑に絡み合わせながら、多様な形態で存在してきました。その変遷をたどることで、国際関係の複雑さや、国家の形成過程を深く理解することができます。

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