運輸施設整備事業団

運輸施設整備事業団の概要

運輸施設整備事業団（CATT）は、1997年に設立された日本の事業団で、主に運輸関連施設の整備を行っていました。この事業団は、効率的な運輸施設の整備を推進するため、船舶整備公団と鉄道整備基金の統合を背景に設立されました。設立に至る経緯やその後の展開は、日本の交通インフラの発展において重要な役割を果たしました。

設立の背景

1997年2月、政府は運輸施設整備の効率化を図るため、船舶整備公団と鉄道整備基金の統合を閣議決定しました。この決定を受け、1997年6月13日に「運輸施設整備事業団法」が公布され、両法人の業務が統合されることとなりました。さらに、運輸技術に関する基礎的な研究支援業務も新たに追加され、1997年10月1日に正式に設立されました。

業務の拡大

設立後、運輸施設整備事業団は、様々な業務を展開しました。特に注目すべきは、2001年3月には造船業基盤整備事業協会の一部業務を継承し、造船所の買収や高度な船舶技術の開発への支援を行った点です。このように、事業団は運輸関連業務の幅を広げ、国の交通インフラ整備に貢献しました。

統合と解散

2001年12月、運輸施設整備事業団は、日本鉄道建設公団と統合し、独立行政法人化されることが閣議決定されました。このことは、さらに効率的な運営が期待される転機となりました。2003年10月1日には、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構に業務を引き継いで解散することとなりました。このような流れの中で、運輸施設整備事業団は歴史的な役割を終えることとなりました。

事務所の移転

設立当初の運輸施設整備事業団の事務所は、船舶整備公団が所在していた東京都千代田区にありました。しかし、1988年に行われた「国の行政機関等の移転に関する閣議決定」を受けて、事務所は2002年3月10日に神奈川県横浜市へ移転しました。これにより、地理的な観点からも運輸関連の事業に対する取り組みが強化されたと考えられます。

結論

運輸施設整備事業団は、設立から解散までの間に、日本の交通インフラ整備において重要な役割を果たしました。その活動は、運輸技術の研究支援から施設の整備まで多岐にわたり、後の独立行政法人との統合により、その成果や影響は今もなお評価されています。そのため、運輸施設整備事業団の存在は、国の交通政策における重要な一頁を成しています。

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