過百齢

過百齢（か ひゃくれい）

過百齢は、中国明代、17世紀に活躍した囲碁棋士です。本名は文年、字は百齢。特に詰碁や手筋を集めた『官子譜』の編纂者として、その名を知られています。中国において「国手」と称されるほどの棋士でした。

生涯

『無錫県誌』にも過百齢に関する記述があり、清代には秦松によって『過百齢伝』が著されています。彼は常州府無錫県梁渓の名家に生まれ、幼い頃から聡明で、11歳の時に人が碁を打つのを見て碁を覚え、急速に実力をつけました。福清県出身で碁に長けた葉向高という人物がおり、無錫に立ち寄った際に百齢と対局しました。百齢が勝利したことに葉向高は驚き、北上への同行を誘いますが、百齢は学業を理由に断ります。その後、百齢はますます腕を上げ、その名は江南地方に広く知れ渡りました。数年後、北京の貴族にもその名が伝わり、百齢は北京に招かれることになります。

当時、北京には林符卿という名手がいましたが、百齢は彼に勝利し、第一人者としての評価を得ました。しかし、その後、無錫に戻ります。晩年には、百齢を凌ぐほどの棋力を持つようになった周懶予との対局が「過周十局」として知られています。

業績

過百齢は、『官子譜』、『三子譜』、『四子譜』などの著作を残しました。これらの著作は、林符卿、周懶予、汪漢年、周東侯、汪幼清、盛大有などの協力によって作られ、広く世に распространились。特に『官子譜』は、幾度もの校訂を経て、後々まで囲碁を学ぶ人々に活用されました。過百齢の功績は大きく、彼の存在が、清朝初期の黄龍士らの囲碁レベルの飛躍的な向上を支える基礎となったと言えるでしょう。

参考文献

* 中華基督教会燕京書院囲棋学会「中国囲棋故事」

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