道の駅ひまわり

道の駅ひまわり

長崎県南島原市に位置する「道の駅ひまわり」は、国道251号沿いにあり、地域の情報発信や交流の場としての役割を担っています。この道の駅は、かつて「道の駅みずなし本陣ふかえ」として親しまれていましたが、運営事業者の変更を経て、新たな名称で再出発を果たした施設です。

設立と変遷

「道の駅みずなし本陣ふかえ」は、1998年4月17日に道の駅として登録を受け、翌1999年4月に開駅しました。普賢岳噴火による土石流災害からの復興の象徴的な施設でもあり、隣接する土石流被災家屋保存公園と連携し、施設内には火山学習館や大火砕流体験館といった噴火災害に関する展示施設も設けられていました。

しかし、近年は来場者の減少に苦しみました。特に2016年の熊本地震や、2020年度以降のコロナ禍が経営に大きな影響を与え、運営を行っていた第三セクター「みずなし本陣」は経営継続を断念せざるを得ない状況となりました。2021年5月には事業からの撤退を表明し、同年11月30日をもって「道の駅みずなし本陣ふかえ」としての営業を終了しました。この閉鎖に先立ち、運営会社は南島原市に事業譲渡を要望するなど、施設の存続に向けた模索が行われましたが、市との間で条件が合意に至らず、一度は閉館となりました。ただし、道の駅が閉鎖された後も、長崎県が管理する土石流被災家屋保存公園や関連する駐車場、トイレの一部は引き続き利用可能な状態が維持されました。

新たな道の駅への再出発

旧施設の閉鎖後、運営会社の清算手続きと並行して、施設は佐世保市の企業であるエバーグリーンに事業譲渡されました。これにより、新たな運営体制のもとで道の駅としての機能を引き継ぐことが可能となりました。そして、2023年4月21日には「道の駅ひまわり」としてプレオープン。同年7月28日にはお食事処の営業も開始し、本格的な再出発を果たしました。

施設概要

道の駅ひまわりは、国道251号に面しており、多様な施設を備えています。広い駐車場が整備されており、普通車177台、大型車20台、身障者用3台が収容可能です。トイレ設備も充実しており、その一部は24時間利用が可能です。また、かつての「道の駅みずなし本陣ふかえ」時代から引き継がれている火山学習館・大火砕流体験館といった博物館機能も有しており、普賢岳の噴火災害について学ぶことができます（開館時間 8:30 - 17:30）。その他、公衆電話、公衆FAX、公園（ふれあい公園）、情報提供施設、自動販売機、郵便ポストなども設置されており、利用者の利便性を高めています。

アクセス

アクセスは、登録路線である国道251号を利用するのが一般的です。施設は島原市との境界を流れる水無川の南側に位置しています。

「道の駅ひまわり」は、普賢岳の噴火災害という歴史的な背景を持つ場所にありながら、運営主体の変更を経て地域に再び開かれた拠点として機能しています。土石流被災家屋保存公園と一体となった形で、休憩施設としてだけでなく、防災学習、地域の魅力発信、交流促進の役割を担っていくことが期待されます。

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